「今日はずっと雨だと思っていた」
「そんな予報だったよね」
「でも、晴れてきたので自転車でやや遠出」
「どこ?」
「行っていて当然の場所に行っておくシリーズ。瀬田隧道」
「トンネルを通ったの? 出たら雪国だった?」
「いや、雪国じゃないし、トンネルも通れないから。入り口と出口を見ただけ」
入り口 §
「入り口はすぐ見つかった。何しろ、既に行ったことがある五島美術館の裏だからね。場所は良く分かる」
「へえ、こんな平然と入り口が」
「入り口の手前がコンクリート蓋暗渠で、これの流路はおおむね見当がついた。たぶん瀬田中の校庭あたりが水源地」
出口 §
「出口は土地勘が無いので難しかった。行きすぎて二子玉川の田園都市線高架下まで行ってしまった」
「そうか」
「そこから引き返していると突如見つかった」
「見えにくいよ」
「木々の後ろにある。ここも、冬場に見に行った方が良いかも知れない」
感想 §
「やはり、入れなくても見応えがあるね」
「トンネルは男のロマン?」
「そうだな。鉄橋かトンネルかといったらトンネル。子供の頃は砂場遊びで山を造ってトンネルを掘って崩れるのが定番の遊びだったし」
「崩れるのかよ」
「あと、これがウルトラQの育てよ亀のロケ地だとはね」
「ウルトラQ世代には感慨が深い?」
「いや、セブン世代だから、Qは世代じゃない」
「ぎゃふん。ところで瀬田隧道は正式名称?」
「おそらく」
「なぜそう言えるの?」
「入り口に瀬田隧道って書いたプレートが付いていた」
「なるほど」