「ピンキーストリートの改造パーツも買ったことだし、ここいらで年貢を納めてピンキーストリートを1つ買おうと思った。それがAmazonから届いた」
「それで?」
「これはイイモノだ。いきなり開眼した」
「おいおい。女児向けの一種の着せ替え玩具だろう?」
「そう思うと分からない」
「えっ?」
「これは一種のブロック玩具の発展形なんだ」
「は?」
「子供の頃はダイヤブロックとレゴの(自称)達人であった。なぜブロック玩具に傾倒したか分かるかい?」
「さあ」
「プラモを買ったら一瞬でくみ終わる。あとは作るものがなくて、ずっと退屈な時間が続く。ところがブロック玩具ならばらして別のものを組める。こんなにコストパフォーマンスの良い遊びは無い。おかげで、そのままの勢いで電子ブロックまで行ったよ」
「確かにそれもブロックだけど……」
「その観点から言うと、ピンキーストリートとはジョイント部が標準化されてパーツ交換が自由にできるモデルなのだ」
「そこがブロックに相通じるところなのだね」
「それだけではない。意外と安い。なんと、千円も掛からないで十分遊べる」
「素体とヘッドが標準化されていて、どれでも組み合わせられるというレベルでは無いのだね」
「ドールの世界はけっこう高く付く」
「じゃあ具体例を見せてよ」
「627円で買った1セットでここまで遊べる。まず以下のように組める↓」
「ヘッドを残して他を入れ替えるとこうなる↓」
「しかし、当然パーツの組み合わせは固定されていないので、これもありだ↓」
「なるほど。たった627円とは思えないバリエーションだね」
「そして、ワンフェスで買ってきた改造パーツを合わせるとこんな感じ↓。腰がピッタリ入らず浮いてるけどね」
「固定されていないから寝ているのだね」
「そこは、まだしょうがない。加工にも着手していないしね」
「腰は穴開け加工が必要だって事だね」
「他にも綺麗にするべき箇所は多いし、塗装も考えねばならない」
感想 §
「もしも3Dプリンターが手に入ったら何を作るか」
「ロボットじゃないのは確かだね」
「宇宙戦艦ものは既に過去にモデラで削ったから、何をやろうか……と思ったらピンキーストリート用の改造パーツなんて良いかも知れない」
「どうして?」
「だからさ。全部作らなくてもいいんだよ。他のパーツとコラボして完成品になるなら、全部作らなくても良い」
「それが規格化された交換可能なモデルのいいところ、というわけだね」
別の感想 §
「だからさ。色コーディネートを遊ぶという意味では面白いものだと思うわけだ」
「色塗り大好きに人間らしいね」
「塗るのは不可逆だが、パーツの組み替えは可逆だ。試行錯誤できる点で、そこは良い特徴だと思う」
「でも、スケールモデルでは無く、女の子でいいわけ?」
「というか、ノンスケールは逆に強みだよ。スケールものはどうしてもスケールに制約される部分があるけど、ノンスケールならもっと自由に振る舞える」
「自由に振る舞えるけど、規格化されたパーツがあるからそこで行動は制約されるわけだね」
「もちコース。その制約も面白い」
「期待して良いの?」
「ダメ。3Dプリンタを買う予定はまるで立ってないから」
もっと別の感想 §
「GSIクレオスが売っている、というのも意味深だ。一見軟弱な人形に見えつつ、どこかでハードな模型テイストがある」
「そんなにGSIクレオスを気にしているの?」
「だって、うちの主力塗料の水性ホビーカラーってGSIクレオスだもの」
「ぎゃふん」
「子供時代に使ったレベルカラーも実はGSIクレオスの前身のグンゼ産業」
「そこまでつながるのかよ。深いな」