都計審 京王線高架化を決定 コストなど総合的に判断より
都の都市計画審議会は四日、世田谷区を通る京王線を高架化する都市計画を原案通り決定した。結果を受けて都は一カ月以内に都市計画決定する。
計画では、笹塚駅-仙川駅間七・一キロを高架化し、二十五カ所の踏切をなくし、交通渋滞を解消する。来年度に事業認可を受け、二〇二二年度の完成を目指す。総事業費は二千二百億円。
地域住民らから二千八百三十八通の意見書が出され、うち二千三百九十四通が反対意見だった。高架化でなく地下化を求める声が多く、委員からは「高架化を選んだ理由をあらためて聞きたい」との質問が出された。都側がコストや工事期間などを総合的に判断した結果と説明し、委員全員が計画に賛成した。
「良く分からないが、決定だそうだ」
「裁判とか工事差し止めとか突然の地下化とか、あり得ないの?」
「さあ、それは良く知らない。このあとは、反対運動をやればやるほど、ひたすら遅延してコストアップしていくだけだろう」
「開かずの踏切解消は遠のくばかり?」
「だろうな。だからともかくこのまま工事して頂くのが手っ取り早いのだろうが、向こうもそうも行くまい。またあの手この手で嫌がらせをしてくるだろう」
「ひ~。でも、多数派の意見なんだろう? 無視していいのかい?」
「意見書の多数派は、実際の住民の意見の多数派と同じではない。むしろ、同じになる方が珍しいと思った方が良い」
「なぜ?」
「たいてい意見を言うのは反対派だからさ。賛成派は別に意見は言わない。はやくやれ、と思っているだけ」
「じゃあ、反対意見が多数というのは、反対派多数というわけではない?」
「当たり前だな。でも、そこはしばしば混同される」
「なぜ?」
「混同する方向に誘導されるからだ」
「なぜ誘導するの?」
「少数派が多数派を装えるからだ」
「ひ~」
「だから『それは多数派意見です』という発言は疑うべき第一歩だ」
もう1つの問題 §
「『世田谷区を通る京王線を』って、杉並区スルーされた!」
「わはははは」