「もうヤマト息切れ状態なのに、更に追い打ちが来たぞ」
「前夜祭?」
「つまりだ。順当にあらゆるイベントに参加していくと4回も第3章を見ることになる」
- ヤマトクルーのプレミア上映
- 前夜祭
- 初日舞台挨拶
- ヤマトーク
「まあ、全てに参加できるかは別の問題として」
「わははは」
「しかし、むしろ回数は減らしていこうかと思っていたのも事実」
「どうして?」
「身体もお財布も保たないからだ」
「ひ~」
「更に気になるのがグッズのAセットとBセット」
「グッズは要らないのだろう?」
「Bセットは鑑賞券、限定BD、パンフのセットなので、どうせ買うものだ。あと、前夜祭限定ストラップ+オリジナルバッグが付くがそれほど重大なアイテムでも無いだろう」
「Aセットは?」
「Bセット+1/1000Scale 宇宙戦艦ヤマト2199 スペースパノラマVer.」
「反撃して来ぬ模型のヤマトが付いてくるのか。でも中身は?」
「格納庫外壁の透明パーツ+専用アクションベースが追加されるようだ」
「へー」
「ここで問題はいったい何か」
「なに?」
「実は、ヤマト2号艦の建造計画はくすぶっていて、1/1000ヤマトをもう1個買うという計画は『脳内こうたやめた音頭』状態だったのだ」
「えっ?」
「他人より先にこのパッケージが手に入るなら、これに乗ってしまってもいいのじゃない?」
透明パーツ §
「えー。そんなに透明パーツが欲しいのかよ」
「透明パーツか。宇宙戦艦ヤマト01でも作るか。見えーるー(ゴーゴー!)、光り輝く太陽電池のゼロワン、ボディ~♪」
「また若い人には凄く不親切なネタを飛ばして」
「それより実はアクションベース付きという点に別のポイントがある」
「それはなんだい?」
「実は、上向きにも下向きにも飾れるので、艦底に全通式の飛行甲板を持つ俺ヤマトの改造ベースにもってこい」
「ひ~」
「まだ建造を決めたわけでは無いけどね!」
「そうか。そうだよな」
「あるいは艦底を潜水艦に見立てたU-ヤマトとか」
「どこのボートですか!」
なぜ1/500ではない? §
「なぜ狙いは1/500ではないの?」
「うむ。いい質問だ。1/500では大きすぎて作りきれないし展示も無理。まあ製作そのものは、部品が大きい方が扱いやすいのだけどね」
「1/1000ぐらいまでなら許容範囲ということだね」
「難所がいくつかあるが、慣れれば爆即で組めると分かっているしね」
透明パーツ2 §
「しかし、格納庫外装部分の透明パーツって、予想通りの展開だ」
「発想が当たり前すぎる?」
「そうでもない。こういう模型は最近あまり見ない気がするので」
「それで、透明パーツが存在することにどのように対処する気だ?」
「うむ。いい質問だ。できれば上手く活用したい」
「格納庫を見せるの?」
「いや、別の方法を模索したい」
「たとえば?」
「太陽電池が内部に見えるとか」
「宇宙戦艦ヤマト01はもういいっちゅうに」
「やっぱりその場合は赤とグレーじゃなくて、赤と青で塗り分けて……」
「ひ~」
透明パーツIII §
「ぶっちゃけ、透明パーツはあった方がいいと思う」
「なぜ?」
「あそこが1/1000ヤマト2199の構造的な弱点だからだ。中を見せたいけど構造が脆弱になるのは問題だ。透明パーツが付けば見えながら補強になる。接着しちゃうともう中身を出せないけどな」
「ひ~」
愚痴 §
「ヤマトに関しては単純に消費者に徹しようと思っていた。自己主張はせずにね。実際、復活篇からSBヤマトを経て、2199第2章まではそうしてきたつもりだ。ヤマトそのものには意見せず、シンプルに肯定するのみだ。それがファンというものだ」
「どこで狂ったの?」
「買う予定の無かった1/1000ヤマト2199を買ったときからかな。反撃して来ぬ模型のヤマトは、模型であるがゆえに、ヤマトのコンテキストを離れて模型のコンテキストで受容することになってしまった。ところが模型のコンテキストに来た瞬間、状況がひっくり返る」
「なぜひっくり返るの?」
「大人しい消費者になる気が全く無いからだ」
「雑誌の記事がザクはハの字に切りましょうと言っても従わない気満々ってことだね」
「そうとも。それ以前にザクは作らないけどな」
「ひ~」
「アマチュア表現者として、違う方法論を模索してしまう以上、そこでオフィシャルと違う何かを主張してしまう。ある意味で必然の帰結だ」
「でも、予定外ってことだね」
「そうだ。ヤマトの送り手側にいない以上、自己主張なんて無意味だ。どんなに、ヤマトはXXであるべきと言ったところでそうなる可能性は無いわけだしね」
「予想合戦をするしか無いわけだね」
「それも無意味だ。というか、わざと間違った予想をして受けを取る方が楽しい性格だしね」
「ひ~」
「ところが状況が一変したのがキャラホビで、緑の宇宙戦艦ヤマトが予想以上に多くの人に見られて印象に残ったらしいこと」
「でも柳の下にどじょうは2匹いないよ」
「そんなことは分かっている。あれと同じ事がもう1回できるとは思っていない」
「ならなぜ?」
「誰も思いつかないような馬鹿げた模型を作れば、見てもらえて印象に残るチャンスがあると分かったのだ」
「馬鹿げたって……」
「ヒス君、君は馬鹿かね?」
「え? 意味が分からないよ」
「だからさ。チャンスがあるときに展示して貰える模型を作っておくことは意味があるはずさ。それにWebならいつでも見られる事ができるしね」
「具体的にどんな状況を想定してるの?」
「たとえば、ファン作品のヤマトをまとめて展示するイベントでもあるとするだろう?」
「うん。そこに応募して展示されると普通は埋没する。みんな同じヤマトだからだ。しかし、色や形が極端に違うと、見る者に印象を残せる」
「こんなのヤマトじゃないと言われても?」
「言って貰った方がいいのだ。それだけ印象に残せるわけだから」
「ひ~」