「いきなり今になって目から鱗が落ちた!」
「なんだよ」
「不滅の宇宙戦艦ヤマトのイスカンダルはポール・モーリア風だと思ったが、それには理由があったみたいだ」
「えー」
「ポール・モーリアは、マルセイユに生まれて、若いときに9ヶ月もオーケストラのエジプト・ツアーに同行している。そして、YouTubeを検索するとすぐでてくるような代表曲がエーゲ海の真珠」
「ヨーロッパの人だね」
「一方のイスカンダルとはアル・イスカンダリアつまりアレクサンドリア」
「エジプトの都市だね。ぜんぜん違うよ」
「違わない。なぜなら、地中海文化圏という視点を持ち込むと全部これに包含されてしまうからだ」
「えー。ヨーロッパとエジプトが一緒?」
「ヨーロッパの南部とエジプトの北部はどちらも地中海に面していて、それは1つの文化圏なのだ。船で頻繁な行き来があって、文化的な関連性も強い。そして、ガリバーボーイのゲーム範囲そのものでもある」
「最後に1つ変なの混じった!」
「ガリバーボーイのゲームをやった人はガリバーボーイのマップ内にこれらの全てが収まってくると思えば分かりやすいだろう」
「やってない人には分かりにくいよ」
「だからさ、明るい地中海っぽい雰囲気がイスカンダルに想定されるなら、曲のイスカンダルもその方向に進む必要がある」
エウレカ §
「そうか分かったぞ。だからヤマトのイスカンダルは水の星なんだ。地中海という大きな海があってこそ、そこはイスカンダルだったのだ。そして、ヤマトはその海を経由してイスカンダルに接岸しなければならない。船でイスカンダルに到着することが、地中海世界的な冒険の結末なのだ」
「それとエウレカセブンにどんな関係があるの?」
「馬鹿者! エウレカの意味がワカットランのか!」
役に立たない数学用語事典より
Eureka! : ギリシャ語で「分かったぞ!」という意味。
紀元前の数学者アルキメデスが風呂に入っている時に浴槽からこぼれ出る水を見て浮力の法則に気づき、喜びのあまり「エウレカ! エウレカ! (分かったぞ! 分かったぞ!)」と叫びながら裸のまま街を走って行ったというエピソードが残っている。まあちょっとした武勇伝である。
(以下略)
「でもなぜギリシア?」
「地中海方面だからだ」
オマケ §
「なぜ以下略なの?」
「続きはちょっと危ないネタなので」
「どんな内容だよ」
この偉大なアルキメデスに敬意を表す意味で、何か重要な発見をした数学者はこの言葉を叫びながら全裸で街を走り回り、その喜びを全身で表現するというのが数学界の慣習になっている。もし夜の公園などでそういう人をたまたま目にしたときは、どうかそっと見守ってあげて欲しい。
「ひ~、危ないネタだ」
「だからこの偉大なアルキメデスに敬意を表す意味で、宇宙遊泳中の相原を発見した乗組員はスケスケネグリジェで通路に飛び出すことがヤマトの慣習になっている。もし夜のヤマト艦内などでそういう森雪をたまたま目にしたときは、どうかそっと見守ってあげて欲しい」
「うそつけ!」
オマケ2 §
「WikiPediaを見るとアレクサンドリアは『地中海の真珠』だそうだ」
「エーゲ海の真珠と表記がピッタリ噛み合うね」
「やはり、イスカンダルはポール・モーリア風にする意味があったのだろう」
オマケIII §
「どこかにチェンバロ奏者のヤマトファンっていないかな。ぜひチェンバロで『不滅の宇宙戦艦ヤマト版イスカンダル』を演奏して欲しい」
「またやたら難しい注文を……」
「少なくともWikiPediaのCategory:日本のチェンバロ奏者には19人いる!」