「というわけで本屋である」
「ヤマトが表紙に載ってる模型雑誌が出ていた?」
「いや1つも」
「えー。だって第三章公開間近だろ? 次の号では間に合わないだろ?」
「でもさ。全体的に低調だったよ」
- モデグラ 地球艦隊セットの記事が2ページぐらい
- HJ 数ページに渡って普通の映画紹介
- 電撃 紐が掛かっていたので中は見なかった。表紙に2199の名前はあったが絵や写真は表紙に無かった
「電撃は買って中身を確かめなかったの?」
「要らないオマケが付いて値段が高いので、今回はパスした」
「えー」
「しょうがないので、今日発売というわけではないが、ヤマトが表紙のグレートメカニクスDX22を買って帰ってきた」
「なんてこったい! 凄い不作じゃないか!」
考察 §
「なぜこんなことに?」
「良く分からないが考察してみよう」
「どんな理由が想定できる?」
「模型雑誌ではないグレートメカニクスでは表紙になれたので、模型雑誌側の問題かもしれない」
「それで?」
「ヤマトは模型雑誌の救世主たり得なかったのではないか。期待感が不発だったことが明らかになってきたのではないだろうか」
「いったいヤマトの何が救世主になれなかったの?」
「ハセガワのバルキリーの時と同じだよ」
「は?」
「ガンプラしか作ったことが無いモデラーが『マクロスも好きなんだよね』と言いながら買っても作れなかった。アリイのバトロイドは作れたのに、ハセガワのファイターは作れなかった。そういうことがあったらしい」
「なぜ?」
「飛行機模型はいろいろめんどくさいんだ。組みたててしまうと塗れない場所があったりね」
「なるほど。とりあえず組んでから塗るという方法論はダメなのね」
「そもそも、塗らなくて良いのがガンプラだしな」
「ひえ~」
「結局1/1000ヤマト2199も似たような面があって、実は艦船模型の経験が無いと辛い部分がある」
「君はどうなんだよ」
「金剛、矢作、信濃、冬月、エンタープライズ……」
「は?」
「子供の頃に作ったウォーターラインシリーズの艦名」
「経験ありってことね」
「最初はガンプラのノリで組んだけど、途中から艦船模型のノリに切り替えて乗り切ったよ」
「なるほど」
「でも、これだけあっさりとモードを切り替えられるモデラーは、今のところ少数派であるはずだ」
「大多数はガンプラしか知らない世代なのね」
「そうそう。大和も零戦も作ったことがない世代なの」
「ほんとに?」
「嘘か本当か、プロモデラーですらガンプラなら作れるという人がいるらしい」
「でもさ。ハセガワはバリキリー1つでキャラクターモデル容認に舵を切ったわけだろ?」
「ハセガワのバルキリーは、見た瞬間にがっかりした。夢が壊れた瞬間だったよ。でも、それでもハセガワの航空機キットとして成立していた。夢が壊れたのは元デザインの問題であり、ハセガワのせいではない。そして夢が壊れなかった大多数のオタクは争ってハセガワのバルキリーを買った。そりゃ、舵を切るわけだよ」
「ヤマトは違うの?」
「1/1000ヤマト2199はガンプラ的な部分と艦船模型的な部分が折衷して中途半端になっていた。はたして、これで良いのかというと微妙な部分がある」
「凄くみんな誉めてるじゃないか」
「誉めるに値する部分もあるが、そうでも無い部分もある」
「でも、君は喜んで買っているじゃないか」
「改造のベースとしてな」
「ぎゃふん」
「つまり、何かを付け足さないと1/1000ヤマト2199は何かになれない感があるのだが、実はガンプラには無い。というか付け足す要素すら商品として網羅されているのがガンプラだ。今のヤマトでは太刀打ちできないよ」
「つまり、ヤマト追加武器パーツセットとか、そういう商品があれば良いの?」
「追加武器って何を付けるんだよ」
「えーと。艦首にラムとか」
「アルカディア号じゃねえ!」
オマケ §
「ヤッタラン、今度は何を作ってるんだ?」
「キャプテンか。これをみてくれ」
「なんだ?」
「ハセガワの新作アルカディア号や。ビスの1本まで正確にモールドされた(※)逸品やで!」
「アルカディア号の中でアルカディア号を作って楽しいか?」
「楽しいで。疑問があればすぐ現物を見に行けるしな」
※ 本当にそこまで正確かどうかは知りません。あしからず
オマケ2 §
「ハセガワのアルカディア号に対抗するには、もっと強力なヤマトが必要だ」
「たとえば?」
「艦船スケールモデルのメーカーに作って貰う」
「どこ?」
「静岡3社だと、アオシマ……は合体巨艦ヤマトがあってライバルだから、タミヤかな」
「いかにも作ってくれそうに無い」
「でも名前は既に考えた」
「どんな名前だよ」
「宇宙戦艦タミヤマト」
「……」
オマケIII §
「そうそう。ダジャレと言えば」
「言えば?」
「Twitterの@dadasikoさんのダジャレが凄い。これほど凄い人だとは思ってもいなかった」
「知り合い?」
「いや、ぜんぜん知り合いでも何でも無い」
「ならなぜ知っている」
「テレビで良く名前を見るから」
「誰だよ」
「大野木寛さん」
ファーストヤマト §
「つまり、ヤマト追加武器パーツセットとか、そういう商品があれば良いの?」
「追加武器って何を付けるんだよ」
「ヤマトハンマーとか、ヤマトジャベリンとか」
「他に武器は無いのか!」
「ヤマトバルカン」
「ヤマトのどこがバルカンなんだよ」
「真田さんが実はバルカン星人という驚愕の事実が……」
「嘘付け!」
「じゃ次はサンバルカンネタで」
「もういい!」
「これでバルカンの弾が切れた」