「スターシャさん。一緒にヤマトで2199世界に行きませんか?」
「それはできません。私にはこの復活篇の世界を見捨てられないのです。……それに」
「それに?」
「2199には好きになれない人がいます」
「それはいったい?」
「これをご覧なさい」
「こ、これはヒルデ・シュルツのカード……」
「萌えキャラを無駄に増やし、勝手にファンの動向を決めつけて人気が出ると思ったキャラにラジオをやらせ、予想通りに行かないと知ると慌てて予定外の少女キャラのカードを刷る。しかし、ヒルデのカードで集客がアップしているようには見えません」
「スターシャさん、それはいったい誰なんですか?」
「地球の人……としか言えません」
「それは当たり前じゃ!(ポカリ)」
「守、愛してるわ、守!」
「話をすり替えて誤魔化すな!」
気のせいではないらしい §
「ヤマト2199第一章初日のチケット争奪戦の悪夢がずっと残っていて、チケット類はすぐに確保しないと埋まってしまうと思っていたのだが、そうでもないようだ」
「そうなの?」
「前夜祭の申込サイトを見ているのだが、一向に満席にならない。まだ販売中だ(ただし、これを語っている時点でアップしている時点ではない)」
「えー」
「プレミア上映会も募集条件を緩和しているようで、2次募集とか、同伴者許可とか、ヤマトクルー会員になるタイミングも条件が緩和されているっぽい」
「えー」
「ヤマトークも各地で大々的にやり過ぎるぐらいやってるし。あまりレア感が無くなってきた。そもそも第二章のヤマトークでも席がなかなか埋まらなかった事実がある。後から何も知らない宮川彬良さんがあっさりチケットを買えてしまった位だ」
「なんだよそれは」
「それを知りたいのはこっちの方だ」
「えー。ところで上の話に出てくる地球の人って誰?」
「それこそ知らない。状況からしてヒルデのカードを刷って客寄せしようと考えた人がいるのは確かだが、誰だか知らない。関係者の誰かだろうか、会議の中身も知らないこちらには知りようもない」
「他に根拠は?」
「時期も方向も違うところから、2199関係の不協和音が聞こえるのも確か。具体的なことは一切分からないけどね」
「それでこれからどうなるの?」
「ヤマトの秋を迎える心の覚悟はしておくべきだろう」
「秋を迎えてどうなるの?」
「短けえ夢だったな……、殿下!」
「殿下ってだれ? クシャナ?」
「ルガール・ド・ザール」
「ぎゃふん」
冬月轟沈 §
「ヤマトの秋になったら君はどうする?」
「うーん、別にどうもしないな。粛々と1/1000ヤマト2号艦を建造するだけだ」
「なぜ超然とかまえていられるの?」
「自分は冬のヤマトファンだからな」
「世間の全てがヤマトに背を向けようと関係ないわけだね」
「誰も理解者がいないのが基本モードだからな」
グレートメカニクスDX22 §
「もう1つ。グレートメカニクスDX22のヤマトページ以外で言及されていた2199」
「君も2199に投資している目利きの1人かい?」
「違うな。ヤマト饑餓世代なので、出された食事を残せないだけだ。支持している、育てている、という意識は無い。というか、既にシナリオはできているそうなので、支持しようと支持しまいと2199の結末は変わらないだろう」
「じゃあ、この人の意見は間違い?」
「それは知らない。他人のことは分からない。2199ファンの多数派がどういう考え方を持っているかは分からない」
「君個人は目利きの自分を誉めて~、という感じでは無いわけだね」
「そうだな。まあ、細田守をブームになるはるか前に発見して注目していた先見性なら誉めてもらってもいいけどな。ヤマト2199に関しては単に放置できなかったから見ている面が大きい」
「えー」
「あるいは、日本では長らく零戦のやられ役ぐらいの感覚で見られていたF4Fの再評価もけっこう早かったつもりだぞ」
「マートレットとかFM-2とか口走る男だものね」
「でも、ヤマト2199に関しては、これといって、先見性とかは何も無い」
オマケ §
「全くその通り。と言ってしまったよ」
「何の話?」
「ヤマト関係ない話」
「ぎゃふん」
気のせいではないらしい2 §
「この話の後でまた他にも気のせいではないらしい事例にでくわした」
「夏にはまだ顕在化していなかったのにね」
「早起きしてキャラホビに行って整理券をもらってきたのは、まるで遠い昔のことのようだ」
「それで?」
「前夜祭のチケットは既に手元にある」
「プレミア上映会は?」
「実は上手くローソンで入手できていない。しっかり問い合わせないと」
「そこまで頑張ってゲットする意味がはたしてあった?」
「それは蓋を開けるまで分からない」
オマケ2 §
「気にしている人もいるようなので言っておく。2199のOP変更に反対する意見はヤマトクルーの掲示板に書いておいた」
「声優交代に反対することに反対する君らしくも無いね」
「ポリシーがあって、演出意図があって、その人を選んで使うのは間違いでは無いと思う。特にリメイクでは、役者の年齢が変わっていて雰囲気が変わるから、XXさんじゃなきゃダメ的な意見には賛成しない」
「では2199だと何が違うの?」
「ヤマトとは理解されるまで時間が掛かるものなのだ。とりあえず、目先の人気が無いからと言って慌てふためくのは逆に良くない。方針がぶれると分かりにくくなって、かえって支持を失いかねない」
「ヤマト1974から映画化まで、何年も堪え忍んだ冬のヤマトファンが来た!」
「必ずうけるから、真っ赤なスカーフ、きっとその日も迎えておくれ♪」
「思い通りにならなくても、スケジュールの遅れはヤマトのお約束だってことだね」
オマケIII §
「ヤマト2199は君の望んだヤマトとはかなり違うのだろう?」
「そのことは問わない。なぜなら、ヤマトファンとの対話は常に『あなたのヤマトは何ですか?』から始まるからだ」
「違うことは前提ってことだね」
「そうだ。違いを知ることから始まる。従って、2199は最大公約数のヤマトだという総監督の言葉は間違っていると思うが、そこを突っ込む気は無い」
「なら何が問題なの?」
「間違った想像で人気取りのヤマトを作ること。それはおそらく誰にとっても望んだヤマトではない」