「第三章でバランに太陽が落下するの?」
「いや別にしない。単にバラン星と書いたら続けたくなっただけ」
「ただ単にあんなバラン星と言いたかっただけなのね」
本題 §
「第三章に登場したバラン星なのだが、非常に平べったい楕円形になっていた」
「変な形ということだね。天体は普通球形じゃないの?」
「いやいや。バラン星は巨大で重力が大きいが、自転周期が速いので赤道付近は地球並みの重力なのだ」
「は?」
「だからさ。高速に回転しているから赤道付近が大きく膨らむ形になるのが妥当という解釈なんだよ」
「正面から考えているわけだね」
「ここは確かにヤマト1974と違うけれど、好感すべき特徴だと思う」
その他 §
「着陸脚を出して激突を回避する探索艇というのも良い描写だ」
「そうか」
「台船を引き出す描写もいい。艦底の格納庫がしっかり描いてあるのもいい。あのへんは、良い特徴として認識されるべきだろう。っていうか、あそこは格納庫だったのか!」
「良いところは良いわけだね」
「あともう1つ」
「なんだい?」
「ヤマトを導く女神の存在。ヤマト1974ではその女神はイスカンダルのスターシャだったが2199では艦内にいるらしい。そして女神は森雪ではない。艦首にいるようだ」
「森雪はユリーシャなら女神は誰?」
「そこそこ。森雪はユリーシャかどうか分からないぞ」
「えっ?」
通訳 §
「アナライザーが通訳するのだが、あれはタイタンでの通訳と役割が同じなので妥当なところだ」
「そこかっ! ヤレタラのところか!」
今気づいた §
「なんだよ急に」
「あのさ。2199の薮って、凄く善良なキャラで反乱なんてやりそうに無い」
「そうなの?」
「新見の方が反乱しそうなキャラ」
「へえ。そうか。それに気づいたのだね」
「いやいや」
「へ?」
「パーティーで薮が新見を見てるの。気がありそうな雰囲気で」
「えっ?」
「新見の反乱計画に巻きこまれて、薮が反乱キャラになりそうなヨカーン」
「えー」
「新見君。女だけで生き残って子孫も何も無いだろう」
「男ならいるわ」
「こ。古代さん!」
「薮っ! まあ薮ならいいか。見捨てて行こう」
オマケ §
(あたりを圧倒する轟音)
「2199だ」
「テスト後悔から帰ってきたんだわ」
「ばっきゃろー」
「……ということにならなくて良かった。第三章は」
「航海じゃなくて、後悔なのね」
オマケ2 §
「それはともかく、南部君の扱いが破格にいい」
「どれぐらい?」
「何せ、お見合い写真がいっぱい」
「ひ~」
「森雪が立場上お見合い写真を見られないようで、代わりにピンチヒッターが南部君」
オマケIII §
「ヤマト2199の真の姿おぼろげに見えた」
「それは何?」
「39話構成案ないし52話構成案が実現されていたらもしかしたらあったかもしれない話を実現することだ。だから、急ぎ足で太陽圏を突破している」
「26話で26話に収まらなかった話を入れるから急ぐ必要があるということだね」
「そうだ。だからいろいろな意味で実際には無かった何かが内包されたまま進行する」
「何かって何?」
「たとえばゲール艦隊であり、ヤマト艦内の反乱の目だ」
「それで?」
「だからさ。ここで重要なのは、敵味方の軸が曖昧になることだ。敵にも本格的な対立があり、ヤマト艦内にもある」
「その曖昧さが、実際には無かった展開に入るためのキーということだね」
「そうだな。だから、オルタも敵なのか、味方なのか曖昧なまま進行する」
「オルタもか。それってどういうことだ?」
「だから厳しいヤマトの食糧事情から捕虜のパイロットはすぐ開放してしまったが、飯を食わないガミロイドなら違った展開が有り得るわけだ」
「ゆっくりと、これは犬と教えられるわけだね」
幻のオマケ §
「シナリオに存在し、実現されなかった幻の展開としては女性看護婦がある」
「森雪が紅一点になって実現されなかったわけだね」
「だから森雪が紅一点ではないという2199の設定は、そのまま有り得た幻のヤマトへの入り口になるのだ」
「それで?」
「ヤマト1974のシナリオにあった酒瓶を抱えて寝ている女性看護婦がもしかしたら実現されるのではないだろうか」
「そんな展開があるの?」
「あるある。相原のエピソードの時」
幻のゲール艦隊 §
「だいだいね」
「うん」
「あの展開は許せない」
「なに?」
「異次元断層を出た後であまりにあっさりガミラス艦隊が壊滅しすぎる」
「展開が安易というわけだね」
「でもゲール艦隊と言われたらそれだけで許す」
「えー」
「そりゃもう、ゲール艦隊でっせ! あの情けなさは、ゲール艦隊ならではだ。ゲール艦隊ならあの展開はありだよな」
「えー」
ひおあきら版again §
「あーっ!」
「なんだよ急に」
「ひおあきら版を取り出してぺらぺら見たのだが」
「うん」
「ひおあきら版は偽装を解除する前に宇宙空母を主砲で撃ってる」
「えー。2199と同じ順番じゃないか」
「そう考えると2199も間違いとまでは言えない」
「なるほど」
「棄てられたロボット兵士も出てくるので、ガミロイドもそこから離れ過ぎているとまでは言えないことになる」
「なるほど」
「しかも、アナライザーにだけ心を開いているのだよ」
「えー」