捜査地図の女というある種の奇跡

「テレビドラマの捜査地図の女(第1話)を見たけれど。開いた口が塞がらない」

「へー。それは地図のドラマかい?」

「地図が得意な女刑事が地図で事件を解決するドラマということらしいのだけど」

「けど?」

「実際に見るとちょっと違う」

「地図好きじゃないということ?」

「いや、地図は好き」

「じゃあなに?」

「やたら歩き回る。歩き回って様々な発見をする」

「えー。君と同じじゃないか」

「歩いている途中で何かを発見してすぐ脱線する」

「えー。君と同じじゃないか」

「そして、すぐに古地図を持ち出す」

「えー。君と同じじゃないか」

「そして、地図の重ね合わせをやって、昔のアレは現在のここだ、ということをやる」

「えー。君と同じじゃないか」

「場所が京都で、ぜんぜん土地勘が無いことを除けば、やってることは大差ない」

「なんてこった」

「しかも、信じてないのに伝説伝承神社がぞろぞろ出てくるし」

「とても他人事には思えないわけだね」