2012年10月20日
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感想・「宇宙刑事ギャバン THE MOVIE」【ネタバレ注意】

Written By: トーノ・ゼロ連絡先

「ギャバンのファンというわけではないが、一応見た。ゴーカイジャーにもゴーバスターズにも出たしな」

「それでも初日は早いよ」

「実は忙しくて来週になると時間が確保できるか分からなかったのだ」

「それで強引に初日に行ったのか」

2世代ドラマ論 §

「最近の国産特撮映画の特徴は2世代ドラマだ」

「つまり?」

「子供と親が両方見られる。だから、やたら古い戦隊と最新の戦隊が共演したりする」

「うん」

「ところが、この映画に限っては2世代になっていない。ギャバンは子供が認知するヒーローじゃない。かろうして、ゴーバスターズに一時的に登場してある程度の知名度を得ているだけだ」

「客の入りが期待できないじゃないか」

「そうだな。上映初日の土曜日ということを考えると、実際、客は少なかったような気がする」

「なぜだろう?」

「ギャバンやりたい人がどこかにいて、強引に押し通してしまったのだろう」

「ひ~」

「戦隊映画にゲスト出演して妙にみんな興奮しちゃったのも後押ししたのだろう」

「ひ~」

感想 §

「感想はどうだい?」

「つまらないわけではないのだが……」

「だが?」

「基本ストーリーでどうもコンバットスーツ等の旧ギャバンの設定が浮いている感じだなあ。急に玩具っぽくなるというか」

「えー」

「2012年なりのリアリティを確保した基本ストーリーなんだろう。基本的には三角関係話だな。二重の三角関係が発生する。1つは、男2人と女1人。もう1つは、男1人と女2人。旧ギャバンに殴られて大人になる若者とか、殴られずに間違った道を進んで死んでいく若者とか、そのへんのストーリーラインは良いのだが……」

「変身すると浮いてしまうのだね」

火星 §

「火星への有人探査機とか、ワームホールとか、それなりに地に足がついた設定を使っている割に、そこから先に飛躍が激しすぎて物語が急速に説得力を失っている感じもある」

「地球の危機の次はいきなり銀河の危機になっちゃうわけだね」

「しかし、話のスケールはとても小さい。何しろ、幼なじみの3人組みの三角関係なのだ」

「小さいからダメ?」

「ダメでは無い。スケールが小さい良い映画はいくらでもある。むしろ風呂敷の広げすぎが良くないと思う」

赤射! §

「1人だけ赤い制服の奴がいて何かと思ったらシャリバンだった。赤射!」

「ひ~」

「やはりシャリバンがいちばん格好いいと個人的には思う。しかし、シャリバンとシャイダーが出る必要があったのか、といえばそこは疑問だ」

「どうして?」

「『ギャバン、先に行け。ここは俺達が引き受ける』という役目なら既に旧ギャバンが引き受けていて、改めてそれをやる意味があまりない」

サイバリアン §

「メカは活躍しない円盤がいちばん良かった。それ以外は安っぽい感じがしてしまった」

「電子星獣ドルは?」

「結局上にギャバンが乗るドラゴン型という必然性が訴求し切れていない感じだ」

「えー」

「でも、一番安っぽい感じだったのがサイバリアンだなあ」

「空飛ぶサイドカーだね」

「特に本物のサイドカーのレースを序盤に見せてしまうので、どうしても比較してしまう」

縛り §

「良いところも教えてくれよ」

「ヒロインや、ギャバンの相棒の女の子が縛られるところ」

「えー」

「あと相棒の女の子は敵の女幹部とも戦って、良い感じじゃないか。色気がある」

「そこか、そこかよ」

「宇宙刑事の女相棒はやはりアクションしないと」

マクー空間 §

「マクー空間で、新旧ギャバンが逃げ回るところは凄く面白かった。ステージみたいなところで格闘しながら客の女の子にVサイン出したり」

「ヒーローショーかよ」

ビーム §

「主題歌のヒーヒーヒーは本当はビームビームビーム。それが良く分かった」

「なぜ知ってるの?」

「前の晩にラジレンジャーを聞いたから」

まとめ §

「それではまとめてくれよ」

「この映画は、日本のライダーや戦隊映画の系譜というよりも、世界的なリメイクブームを背に受けて作られた純粋なリメイク映画だと思う。ひみつのアッコちゃんと位置づけは似ている」

「それで?」

「その際問題になるのは、2012年なりのリアリティをどう出して行くのかという問題。昔のままでは居られない。何かを今風に変えていかないとなかなか上手くマッチしない部分がある」

「2012年のリアリティってなに?」

「昔は『コンピュータは絶対に間違わない』というキャラはオッケーだった。そういう神話が流布されていたからだ。しかし、今は違う。PCが山ほど普及してコンピュータは間違うという事実をみんな知っているからだ」

「この映画はどうなの?」

「2012年なりの地に足が付いたリアリティを描いている部分と、1980年代的な浮ついた虚構の摺り合わせをどうするのか。その苦悩がにじみ出ている映画だ。もしかしたらその苦悩こそが見どころかも知れないよ」

「ひみつのアッコちゃんはどうなのさ」

「あの映画はかなり設定を変更することで整合させていたが、ギャバンは設定をあまりいじっていないので整合していない部分が目に付く」

「ひみつのアッコちゃんの方が良いってこと?」

「そうとも言いきれない。『あんなのひみつのアッコちゃんじゃない』と言われるとそれはそれで一理あるからだ」

「それがリメイクの苦悩……」

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