「復活篇の古代は、アマールでの地球新政権の首班候補の1人だろう。知名度、人気、実績が群を抜いている」
「古代大統領が有り得るわけだね」
「そのライバル政治家はブルーアースに乗っているはずだ」
「うん」
「そこまで考えて目から鱗が落ちた」
「なぜ?」
「どうして、地球を追いかけて銀河中心に向かうという古代の我が儘に、ブルーアースから待ったが掛からないのか」
「理由は?」
「ブルーアースに乗っているであろう古代のライバルから見れば、古代がアマールに来ないのは次期大統領選に出ないという意思表示とイコールなのだ。つまり有力なライバルが減る」
「まさか」
「だから、行け行け。どんどんアマールから離れろ、と彼らは思っている……かもしれない」
「なるほど。ブルーアースからちょっと待ったコールが掛からないわけだね」