「テレビで放送していた映画をつい見てしまった」
「どんな映画?」
「『十二人の怒れる男』の日本版だね」
「それで?」
「面白かったよ」
「どのへんが?」
「普通に面白いのは面白いのだが、実はもう1つ仕掛けがある」
「なんだよ」
「『十二人の怒れる男』を見ているとミスリードを誘われて別の展開に入る」
「なんだよそれ」
「『十二人の怒れる男』の場合、最初に1人で反対する男がいて、最後まで粘る男がいる。そういう構造。その場の評決がひっくり返る」
「うん」
「途中までは同じ構造を踏襲しそうに見えて途中でひっくり返る。最初に1人で反対する男が最後まで粘る男になってしまう」
「えー」
「終わってから出るときに呼び止めて話をするシーンがちゃんとあったりしてね」
「なるほど」
「古墳ギャルのCoffy~12人と怒れる古墳たち~とも同じだ」
「ぎゃふん」