「前席搭乗員の頭部を改造した」
「どこを?」
「顔が前を向くように身体の一部を切って削った」
「なんで?」
「操縦士の視線が前を向いていないと不自然だからだ」
「それだけ?」
「前に、1/72だと人形はポーズを変えるのがせいぜいで改造は無理とほざいてしまったが、改造に足を踏み入れた気分。まあこれもポーズを変えているだけといえばそうだけど」
「ひ~」
「後席搭乗員は服の色が鮮やかすぎたので、少し白を入れてぼかした。他にもいろいろいじってあるぞ」
「でも顔がヘンだよ」
「このサイズではとても描けないよ」
「ところでこれで完成?」
「まだまだ細かい部分をいじるぞ」
オマケ §
「黒い足がよく見えるね」
「まあ、そこは意図通りになったのでよしとしよう」
「やったね」
「そうでもない」
「は?」
「やっと分かってきた。左右のカウルはなぜあるのか」
「なぜ?」
「そのままだと足が寒いから、左右のカバーで直接風が当たらないようにする親心。肌色の足のヒロインのことを考えた、とても優しい配慮」
「見えるようにしてはダメだったのだね」