「第14話は映画館が出てくる」
「うん」
「新宿ピカデリーを取材して作った映像だ」
「うん」
「それを、映画館で見る。もしかしたら、新宿ピカデリーかもしれない」
「とってもメタな話だね。ってか聖地巡礼が意味をなさないね」
「でもさ。それが意図した演出であるなら、ヤマト2199はテレビ用であって、テレビ用にあらず……ということになる」
「私の心ははるかに君たち映画に近いってことだね」
「逆にいえば、ヤマト2199がやっていることはTVサイズの映画を作るという、とてつもなく贅沢な行為だとも言える」
「どういう意味?」
「時間はTV。30分×26回分。映画としては破格に長い。実際、七回に分けて上映される。どんなに長い映画でも、まずここまで長くはならない。シリーズものでも、せいぜい三部作。続編になったら話はまた別だが、ヤマト2199はそういうものではない」
「でも中身は映画なんだね?」
「そう。質は映画」
「量と質が両方とも破格ということだね」
「だかららさ。たとえば昔あったのは6回ぐらいOVAで作って、TVシリーズ26回のうち最初の6話だけOVA流すとか。でも、そのあとは普通のTV品質のアニメが続くとか。そういうのはあった。でもヤマト2199はそれとは違うわけだ」
「それってさ。実は凄く型破りじゃないの?」
「型破りだね」
「ヤマト1974も型破りだったよね」
「そうだ。ヤマトの遺伝子が意図せずして今のスタッフにも型破りをさせているのかもしれない」
第2次アニメブームの可能性 §
「新しい表現の可能性をヤマト2199は切り開いてしまい、TVで放送されることでそれが社会的に認知されてしまう可能性が出てきた。ということは、その後でヤマトごときで人気が出るのはけしからん。俺ならもっと……という人たちが出てきて第2次アニメブームが形成される可能性もあり得るだろう」
「第2次アニメブームの予測される特徴は?」
「そうだな」
- 萌えの否定
- ぬるさの否定
- 緊張が無いビジュアルの否定
- オタクのためのアニメという概念の否定
- 安くダメなアニメを自転車操業で作り続ける行為の否定
「否定ばかりだな」
「ヤマト1974も山ほど既成の常識を否定したよ。同じ事だ」
「でもさ。今のヤマトファンには、萌えを肯定する人も、ぬるさを固定する人も、山のようにいるよ」
「ははは。ヤマト1974の時だって、実はロボを肯定するファン、ぬるさを肯定するファンが山のようにいたよ。同じ事だ」
「ぎゃふん」
「こっちからすれば、『ヤマトは素晴らしい』と肯定した翌日にロボットアニメに興奮できる神経は分からないが、実際にはそういう人はいくらでもいた」
ある意味で終わる §
「たぶん、2009年12月12日の復活篇上映で始まったヤマトの時代は、2013年1月12日のヤマト2199第四章公開初日で終わったような気がする」
「第五章以降はどうでもいいわけ? 作らなくてもいいわけ? 手を抜いてもいいわけ?」
「そういうわけではなく、やはり良いものを作って世に問わねばならない。自分も見るだろう。しかし、ヤマトを取り巻く状況は変化するだろう。そこに自分の居場所があるかは知らない」
「むう」
「第四章でヤマトークにも熱心に参加しようとしているのは、これが最後だという気持ちがあればこそだ。普通ならヤマトーク2回は参加できるものではない」
「ひ~」
ある意味で終わるならば §
「さて、ここが1つの区切りなので、1つだけ語ろう」
「何を語るんだよ」
「実はアニメの脚本を1回だけ書いたことがある。それが何かを調べるのは難しくない。『XXというアニメのXX回の脚本を書いたのはあなたですね?』と誰かが言ってくるかと思ったけれど、そういうことも無いので、ヒントを1つだけ書こう。繰り返すが調べるのは難しくない」
「じゃあ、ヒントを語ってくれよ」
- テレビシリーズのアニメの1エピソードのみ
- サンダーバード風の救助メカ(ゲストメカ)がフォースゲートオープンで発進する
- 地上波VHFのアニメシリーズ (シリーズとしては救助がテーマではない)
- 深夜・早朝ではない
- テレ東ではない
- 1990年代
オマケ §
ID: 20130113084825
Subject: 紀ノ国屋ヤマト特設販売コーナーを見てきた
Keyword: 【▲→トーノZERO→アニメ感想→宇宙戦艦ヤマト】
URL: http://mag.autumn.org/Content.modf?id=20130113084825
名前: トモネコ
本文:
「五十六の水饅頭の真実!」
トーノ様はやはりテレビを観ているヒマはなかったようですね。
また五十六ネタでしつこくて大変申し訳ありません(汗)
(小林さんがツイッターで何度もふれていたもので)
映画の中で五十六が饅頭を氷水に漬けふやかし砂糖を上から大量にかけて食べるシーンがあるのですが、事実五十六の好きな食べ方なのですが本当に五十六の食べていた饅頭のアンコは塩小豆餡です。
甘い饅頭にさらに砂糖で、映画を観た方はビックリ!だったと思いますが、本物は塩味です。
お菓子屋さんは今も営業しています。
http://www.kawanishiya.jp/yamamoto/index.html
(川西屋のホームページより)
ぜひ、小林さんに真実を知って頂きたく・・
ヤマト無関係で大変恐縮です(汗)
「TwitterのIDを取って自分でつぶやいてもいいんだよ」
「特別な人間だけが特権的に使うツールじゃない、ということだね」
「その通り。ただし、あまりに常軌を逸した行動を取るとフォローを外されちゃうかもしれないけどな」
「外される相手は特権的な誰かに限らないってことだね」
「そうそう。普通の誰かにもフォローは外されちゃう」
「特権は関係ないわけだね」
「確かに有名人はフォローされやすいが『何か違うな』と思われたら簡単にフォローは外されちゃうのだ」
「ところで、語ってるけど何があるの?」
「最近、微妙にフォロワーが減っていることがあるのだが、原因が良く分からない」
「つまらないからじゃない?」
「つまらないのはいつものことだ」
「ぎゃふん」
「問題はフォローされた時点で、なぜフォローされたのか理解できない相手がけっこういること。彼らからフォローされる理由も分からないから、フォローを外される理由はもっと分からない」
「ところで山本五十六は?」
「そのうちに見るよ」
「本当に?」
「本当本当。メモに、太平洋奇跡の作戦 キスカ、山本五十六、眼下の敵ってちゃんと書いてある。これらは見ようと思っている。あと青島要塞爆撃命令ももう一度見たいと思っている」
「それは見たことあるんだろ?」
「かなり昔だからな。かなり忘れた」
「水上機母艦若宮から複葉機が飛んでいって爆弾を落とすだけで特撮映画は成立する。怪獣なんて要らん……と豪語していた君らしくもない」