「頑張って、ヤマトーク行ってきたぞ」
「感想はどうだ?」
「良かった」
懺悔 §
「まず懺悔しよう。うっかり痛恨ミスだ。トランキライザーは第14話ではなく第12話。似たような医務室のシーンだったのでうっかり取り違えた。すまん。あれは全部ナシの方向で」
「えー」
「何しろ佐渡と看護士と緑の制服の脇役がいるので、とても似ている」
「新宿ピカデリーのスクリーン1は、やはり音がひと味違う。さすがフラグシップのスクリーンだ」
「そんなに?」
「ただ流れているだけの音楽に聞き入るなど滅多に無いよ」
台詞 §
「音質が良い証拠に第14話の波動エンジンルームの新見の台詞が聞き取れた。自宅では聞き取れなかった台詞だ」
「どういうこと?」
「音の解像度が高いのだろう」
「なんて言ってるの?」
「忘れた」
「ぎゃふん」
異質 §
「第四章をまた見たが、結局感想としては、バラン総督府とバレラスのデザインが凄い。ノックアウトされそうだ。ヤマト2199は全部凄いが実はこの2つだけ突出して異質」
「どう違うの?」
「ヤマトやガミラス艦のデザインは、最強の元マニア少年のデザイン。それに対して、バラン総督府とバレラスはアーティストの発想を持ったデザイナーのデザイン」
「それって違うの?」
「その通り。まった発想が異質」
「どう違うの?」
「前者は完成度を上げるためにデザインするが後者は破壊して創造し直すためにデザインする」
「もっと分かりやすく」
「前者は完全なる理性を目指すが、後者は良い意味での狂気を包含する」
「もっと分からないよ!」
「それで、おそらくバラン総督府とバレラスのデザインは小林誠さんなので、復活篇派としてはイチオシのポイントがここに来るのはある意味で必然と言えるかも知れない」
「しかし、本来ならデザインが調和しているはずじゃないの?」
「もちろん、それほど大きく狂ってはいない。複数の人間が関わる商品としては、人が違っていても一貫していることが重要だ。しかし、もしかしたら微妙な異質感が見える人には見えるのかもしれない」
「見える人って、どんな人?」
「もしかしたら、アニメや模型雑誌を当たり前として見ている人には見えにくいかも知れない。しかし、美術館によく行って本物の美術品を常日頃から見ている人は目が違うのかもしれない」
「微妙な違いが目に入ってしまうわけだね」
「そうだな。しかし、バラン総督府とバレラスはヤマト2199の世界観を半歩踏み出してしまった部分がおそらくある。それは、ポスト2199時代への新しい目として機能するかも知れない」
「ポスト2199時代ってなに? 彗星帝国と戦う時代?」
「いや、ヤマトじゃないかもしれない。しかし、ヤマト2199の先に見える世界」
「君にはもう2199以後の世界が見えているのかい?」
「見えてはいないが、かすかに気配が感じられ始めている」
ゲッサン §
「自分の鞄の中にはこれがあった」
「なんだこれは」
「今月のゲッサン」
「なぜこんなものを」
「ネタとして面白いかと思ったが、出す暇なんて無かったし」
「へー」
「と思ったらトーク中に島本さんの名前が出て四苦八苦」
「ひ~」
「どうも作中ではライバル関係(一方的な)みたいだけど、リアルでは仲が良いヤマ友らしいぞ」
モノクロのヤマト §
「涙なくしては聞けない、モノクロでヤマトを見たというトーク」
「同類が来た!」
ifのヤマト §
「39話ないし52話放映案の有り得たかも知れないヤマトをやるのだ、という意図はもう完全に出渕さんに口から出てきたよ」
「君の読み通りだね」
「ドメルの嫁も、昔の案としてはあったそうだ」
バルト9 §
「エヴァンゲリオンを期待した人はみんな肩すかしだ」
「ヤマトの話ばかりだったわけだね」
「しかし、時間がもっとあれば……ということではない」
「どうして?」
「庵野さんは幾晩でもヤマトの話ができるはずだからだ」
「ぎゃふん」
「ちなみに、大人の事情でこれでも話がぬるくなっているらしいぞ」
「ひ~」
総合的な感想 §
「今回はどうだった?」
「凄く良かったぞ。おそらく、出渕さんも庵野さんも同じ回路でストレートに話しているからだ」
「話が噛み合っているのだね」
「聞いている方もな」
「それだけ?」
「出渕さん、毎回出てくるけど実はムードが少しずつ違う。今回はいちばん砕けた感じでリラックスしていたように思うよ」
「そうか。毎回出てくると、そういう部分まで違いが見えるわけだね」