Subject: ヤマト2199第13話・UX-01はノーチラス説
Keyword: 【▲→トーノZERO→アニメ感想→宇宙戦艦ヤマト】
URL: http://mag.autumn.org/Content.modf?id=20130301085156
名前: ほしまる
本文:
トーノ・ゼロさま、こんにちは。
第5章の公開とテレビ放送開始を一日千秋(いちにちせんしゅう)の思いで待っているほしまるです。
さて、北極、戦艦、潜水艦といえば、オーロラの牙ですよ!
13話は、てっきり「主砲で潜航艦のうしろの岩塊(氷山)を撃ち抜いて相討ちになる」結末かと思ったのですが…。まあここでヤマトが沈んじゃ困りますからスタコラ逃げるのもやむなしですね。
Subject: ヤマト2199第13話・UX-01はノーチラス説
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名前: トモネコ
本文:
「オーロラの牙も入っています」
トーノ様のご指摘の「北極の氷山」でひらめきました!
松本零士の戦場まんがシリーズ三巻「オーロラの牙」です。
北極でUボート対イギリスの新造戦艦の一騎打ちです!氷山に向けた攻撃シーンもあります。
13話のモトネタになっていると思います!
ノーチラス説は勉強になりました。
もし制作側が分かって取り入れていれば13話に批判は出来ませんね!
しかし私は潜航時間の駆け引きが見たかったです(泣)
原潜対戦艦では戦艦に勝ち目はありません!
「そうか!だからヤマトはUX-01を撃沈出来なかった訳ですね!」←勝手に納得
「オーロラの牙は昔読んだが忘れてしまった」
「えー」
「なので古書でオーダーして読み直した」
「それで?」
「2199第13話の下敷きかもしれない、と思うと引っかかっていた疑問が氷解するような気がしてきた」
「ええっ? 本当に?」
「本当本当。ある種の持ち味の感触が似ている」
「詳しく語れよ」
オーロラの牙 §
「オーロラの牙ってなに?」
「松本零士の戦場漫画シリーズの1つ」
「何か特徴は無いの?」
「そうだな。このシリーズには珍しい軍艦もの」
「軍艦ものは珍しいの?」
「そうだ。とても珍しい」
「それで内容は?」
「一言で言うと破綻している。戦場漫画シリーズは破綻した話が多いが、他と比較してかなりぬきんでて破綻している」
「というと?」
- 北極回りで航海するというコンセプトが原潜時代のもの
- 負けが見えている日本にわざわざ行く理由があまり考えられない
- Uボートの形状が古い
- 敵戦艦が単艦で行動していて不自然
- 敵戦艦が明らかに時代遅れのネルソン級なのに未知の新型扱い
- シュノーケルの効能を過剰に賞賛しすぎている
- ホーミング魚雷の性能を過剰に賞賛しすぎている
- 最後のカットの生き残った男は、まるで子供のような体型で描かれている
「つまり君は何だと思う?」
「素人が聞きかじりの話を寄せ集めて作った、『描けば面白いはずの作り事』」
「えー」
「松本零士自身はそれほどやりたくなかったが、描かざるを得なくなって描いたものじゃないだろうか。内容を自分で考えたのかも怪しい。マニアのアシスタントも含めて内容を馬鹿にしながら描いた可能性すら考えられる」
「ひ~」
問題の焦点 §
「さて、ここで話を変えよう」
「何を話すの?」
「もしもだよ。戦場漫画シリーズでミリタリーにはまって、ティーガー戦車の模型を作ったり、Fw190かっこいいなあとか思うマニアが産まれたとしよう」
「うん。戦場漫画漫画の子供達だね。丸の子供達ではなく」
「彼らが考える海戦はオーロラの牙が基準になるのだ」
「なぜ?」
「戦場漫画にはほとんどそれしか無いからだ」
「ひ~」
「さて、宇宙戦艦ものは基本的に海戦の素養が無いと描けないが、実はヤマトだけは違う」
「なぜ?」
「ヤマトは常に単艦行動なので、海戦の常識が当てはまらないことが多い。しかも、冥王星海戦は空戦感覚で描く事もできてしまう」
「ひぇ~」
「まあ、陸戦感覚で艦隊戦を描いている銀英伝のような別の作品もあるけどな。ヤマトもそうだ。実は海戦の常識が無くても描ける」
「まさか」
「だから、単艦行動する戦艦にUボートもどきを絡めようとしたとき、自然発生的にこれがモチーフになる可能性があり、モチーフの問題をそのまま引きずってしまう可能性がある」
「怖い話になってきたな」
「だから、ヤマト2199第13話の、陸戦でも空戦でも海戦でも無い、まして宇宙戦闘でもない雰囲気の源泉はオーロラの牙に求められるかもしれない」
「でも話はかなり違うよ」
「そうだ。オーロラの牙の個別の問題点はよく認識して解消しようとしている」
「どこ?」
- 北極回りで航海するというコンセプトが原潜時代のもの→UX-01のデザインに原潜であるシービュー号の記号を入れている
- 負けが見えている日本にわざわざ行く理由があまり考えられない→行かない
- Uボートの形状が古い→アップデートした
- 敵戦艦が単艦で行動していて不自然→ヤマトはそういうもなのでいじる必要が無い
- 敵戦艦が明らかに時代遅れのネルソン級なのに未知の新型扱い→ヤマトはそういうものなのでいじる必要が無い
- シュノーケルの効能を過剰に賞賛しすぎている→原潜ならシュノーケル要らない
- ホーミング魚雷の性能を過剰に賞賛しすぎている→魚雷の性能は制限して描いている
- 最後のカットの生き残った男は、まるで子供のような体型で描かれている→そんな間抜けなカットは描かない
「パーフェクトじゃないか」
オマケの牙 §
「話は変わるが、戦場まんが3『オーロラの牙』を最後まで読んで思ったけれど、過剰にドイツと日本を称揚しすぎている」
「それで?」
「だからさ。これがベースなら、アメリカ戦車はやられメカなんだよ」
「えー」
「ドイツの戦車は強かった。アメリカの戦車は勝てなかった。そればかり。でも、本当にそうならアメリカは戦争に勝っていない。結局、アメリカ戦車に悪い印象を与える描写ばかり。エレファントが終戦間際に活躍しても、パーシングは活躍しない」
「えー」
「P-47は出てきてもヤーボが出てこない。アメリカの戦闘機はMe262に落とされるために出てくるようなものだ。空戦ばかり」
「それってまさか」
「とりあえず、アメリカ戦車を馬鹿にして、ドイツ戦車が大好きで、ドイツ戦車はヤーボのカモという発想が無い戦車マニア連中のルーツはこのへんにありそうだ」
「ひぇ~」
「こっちは、一生懸命、そこから抜け出してシャーマニアになったわけだね」
「赤い彗星のマニア?」
「それはシャー・マニア」