「負ける側の視点で描けば大人のドラマ……かもしれない」
「は?」
「ヤマト1974の冥王星海戦は、ガミラス側の人間描写がない。ひたすら負ける地球側の描写ばかり」
「そうだね」
「でもね。ヤマト2199になると、ガミラス側の人間描写が入ってくる」
「子供っぽくなった、ということ?」
「いいや。陽動としてのメ号作戦は成功したのだ。その意味でガミラス側も敗者の属性を持つのだよ」
「ぎゃふん」
誰が敗者か §
「実はヤマト1974って全員が敗者。地球は遊星爆弾で赤くされて敗者の属性を持つ。ガミラスはヤマトにやられてやはり敗者。イスカンダルは滅びを受け入れてみんな死んでいてやはり敗者」
「ひ~。なんて暗い話だ」
「だから大人の話になっているとも言える」