「凄い写真だ。ヤマトの背景にアイカツ!」
「アイカツとは何?」
「合鴨のカツ……じゃなくて、私の熱いアイドル活動」
「君のかよ」
「星宮いちごの」
「なんじゃそりゃ」
「本題に入る。アイカツとは架空設定が多くファンタジー色の強い少女アイドルものだ」
「それで?」
「うむ。ここからが本題だ。このアイカツという作品。アニメはママ4以来のサンライズ女児向けアニメであり、画期的なのだ」
「そうか」
「いや。本題はここから先。このアイカツ。設定はやたら甘い。衣服は全部カードで、セルフプロデュースが基本。けっこう架空色が強い」
「それで?」
「ところが、本質的な部分では手を抜かないで凄く残酷。主人公や主役級がオーディションで落ちるなどざら。その上、最大の残酷な部分は、一緒に頑張ってきた親友ですら、オーディションではライバルになる。そして片方は通り、片方が落ちるのも当たり前」
「子供相手に容赦が無いわけだね」
「そうそう。いちばん脂っこい部分で情け容赦が無い。アイドルと言っても、基礎体力を付ける部分では普段から地味なトレーナーを着て腹筋をしてたりマラソンをしてたりする」
「それで、それとヤマトはどう関係するわけ?」
「ファンタジー色が強いにも関わらず、最も重要な部分では情け容赦が無い。しかも、その傾向は2199になって、更に強くなっている」
「地球を救う正義のヒーローが罰当番で掃除だね」
「そうだ。アイドル候補生が地味なトレーナーで長距離選手のように走ってトレーニングしているのと同じ事だ」
オマケ §
「きっと持っているのは岩波文庫だね」
「君も持っているね」
「まさに2199の真田らしい小道具だろう。その気配りがコスプレとしてグーだ」
「パーじゃないわけだね」
「何か違う……」