「第3話と第4話の違いは何か」
「なに?」
「第3話の方がヤマトは上手いが、それはただの背景と割り切るなら第4話の方が良く出来ていると気付いた」
「何が違うの?」
「シーンのつなぎ方は第4話の方が上手いが、他にもあった」
「なに?」
「画面から受ける印象でヤマトには何人ぐらいいそうか」
「ヤマトは999人だろ?」
「設定上はそうだ。しかし、第3話を始めとして、それほど人数が多く感じられないエピソードも多い。せいぜい99人ぐらいに見える」
「何が違うの?」
「その他キャラがきちんと存在感を持って描けているかだろう。その点で第3話は合格とは言いがたいが、第4話は合格だ」
「第4話のどの辺がいいわけ?」
「第4話冒頭、ゲールに叱責されるシュルツのシーンでガミラスの無名の兵士が2名いて驚いて振り返っている」
「ヤマトじゃねえ!」
「じゃあ、第4話の会議室は無名のその他キャラがいる。第3話の会議室は床がディスプレイで暗い部屋で、主要キャラしかいない」
「へー」
「その他にも無名キャラが多い」
「なるほど」
「そこから逆算すると第五章の問題が見えてくる」
「なに?」
「第2話や第7話もその他キャラが多く描かれている。しかし、第5章はその他キャラが少ない。保安部員とパイロットだけなぜかその他キャラが多い。それだけ」
「うーむ」
「もちろんね。少人数で惑星に上陸する話は出てくるキャラが少なくても不自然ではない。でも、ビーメラへの上陸チームはちゃんとその他キャラが揃っていてバランスが取れている」
「分かった。上陸班はあれでいいけど、ヤマト本体のクーデター話は999人の存在感が無いわけだね」
「むろん、999人描けという話ではない。999人いそうな空気感の問題。その点で、第4話の食堂と比較して、第5五章の冒頭に出てくる食堂はガランとしすぎ」