ひなたぼっこちゃんは、ひなたぼっこ専用ロボットだった。忙しくて陽に当たれない人間の代わりに太陽を浴びる役割だった。
「これが浴びた太陽エネルギーです」とひなたぼっこちゃんは、太陽の力を配って回った。
しかし、誰も契約を解除しないまま疫病で人類は死滅してしまった。
ひなたぼっこちゃんは、契約通りにひたなぼっこを続けた。
溜まったエネルギーを受け取る人はおらず、エネルギーは更に溜まる一方だった。
仕方がないので、エネルギーを浪費する人類を創造したが、逆襲されて壊されてしまった。
(遠野秋彦・作 ©2013 TOHNO, Akihiko)