2013年06月13日
川俣晶の縁側物欲博物録 total 2680 count

Surface RT期間限定値下げとSurface RTって使えるの?

Written By: 川俣 晶連絡先

「期間限定値下げでiPad miniより安くなるんだってさ」

「問題は役に立つのかだよ。だってこれはARMのRTだろ?」

「そうそう」

「Intelのじゃないよね。既存のアプリは動かないわけだよね」

「ロックされている」

「それで使い物になるの?」

「普通のパソコンとしては使えないと思っていい」

「じゃあ、魅力が無いじゃん」

「そうとも言いきれない」

「なんで?」

「やたら電池の持続性が良いからだ」

「それが重要?」

「そうそう。好き勝手に夜遅くまで使って電源の心配をしないでいいのは大きなメリット。けっこう重くてかさばるACアダプタを持ち歩かなくていいんだぞ」

「でも、アプリが無いんじゃしょうがないよ」

「それは裏を返せばアプリさえあれば使えると言っているようなものだよ」

「アプリがあるっていうの?」

「Word, Excel, PowerPoint, OneNodeは最初から入ってるわけだし、それだけでもかなり大きいよ。あとはストアでアプリを探してくるという方法もある」

「ほんの僅かしかないじゃん」

「ストアのアプリですぐ見えるのは売れ筋の本の一部。全リストじゃ無い」

「全リストを見るといっぱいあるというの?」

「既に、ジャンルによっては探しきれないほど飽和していると言われているぞ」

「まさか」

「何のためにMSが積極的にストアアプリを作ろうと積極的に開発者向けのポロモーションをしてると思っているのだ」

「えー」

「うちの場合は、可搬型メモマシンとジュークボックスとしての用途がメインだな。けっこう便利に使っている。毎日元気に稼働しているよ。今も、横で音楽を流し続けている」

「音はいいの?」

「最高とは言わないが、このサイズにしてはかなりいいぞ。そして、再生のためにはAutumn Music Player 3というソフトを自作した。ファイルサーバ上のファイルツリーの音楽ファイルをまとめてランダム再生できる」

「わざわざアプリ作ったわけ?」

「うん」

「そんなメリットあるの?」

「音楽再生にほとんどストレスが無くなった」

「じゃあ、可搬型メモマシンとしてはどうなんだ?」

「けっこういいぞ」

「どんな風に使っているわけ?」

「要するに内蔵のOneNoteにメモっているだけ」

「それがなんで便利なの?」

「ローカルで編集できて、ネットワークに接続してから同期してくれる。だから、メモを読み出すのはデスクトップのPCでも他のマシンでもいい。おいらのWindows Phoneでもすぐ見られる。逆にメモを取るときはオフラインでも構わない」

「別のマシンでも同時に行を追加したらどうなるの?」

「両方生きる。行が2つ追加されるわけだ」

「凝ったメモだね」

「OneNoteは、Officeのアプリ群の中でも最新世代のお勧めソフトらしいぞ」

「でも、出先ですぐ使える?」

「うん。いちいち電源オフなんて操作はしない。開いてスタンドも開いて立てるだけ。すぐ使える」

「電車の中ではキーボード邪魔じゃない?」

「マグネットですぐ外せるし、外さないとしても裏に折りたたむと邪魔にならない」

「間違って押したら困るじゃないか」

「ヒンジにセンサーが入っているらしく、曲がった角度によってキーボードが無効になるから大丈夫」

Webは? §

「でも、Webのサービスとかページを見ることも多いじゃないか」

「そうだね」

「そこはどうなんだよ」

「サイコー!」

「どうして?」

「クラウド経由でIE10のお気に入りが自動的に同期されるから。自分でブックマークして育てたお気に入りが何もしないでもすぐ使える」

「えっ?」

まとめ §

「じゃあ、君はSurface RTってお勧めだと思う?」

「それは人によると思う」

「どんな人ならいいと思う?」

「少なくとも以下のような人たち」

  • Office使い
  • IE10利用者
  • メリットのためにデメリットを飲んでチャレンジするのが好きな人

「他には?」

「他はアプリ次第だからな。ケースバイケースだろう」

「上の条件に該当しない人でも、お勧めになる場合もあるってことだね」

「そう」

「じゃあ、どんな人に向かない?」

  • 制限事項の意味を考えること無く文句だけ言いたい人
  • 挑戦しない人
  • MSのソフトは死んでも使わないという偏狭な狂信者

「狂信者は最初からSurface RT使わないだろう」

「いやいや。やっぱりダメでしたと吹いて回るために買うかも知れないぞ」

「それはそれで迷惑だね」

「実際に、長所を一切見ること無く、できないことだけ並べて『こんなにダメでした』と言う人はネット上に後を絶たず……」

「君はどうなんだ?」

「Intel CPUのSurfaceが出たら欲しくなるかと思ったら違った。今は欲しくもない。それより、ARMのSurface RTをどう活用出来るか考える方が楽しいよ」

「制限が多くても、だからこそ面白いってことがあるわけだね?」

「もちろん、ただ制限が多いだけなら制限に意味は無いよ」

「制限を乗り越えると見返りがあるわけだね」