「半額セールの時に3DSの怪獣がでる金曜日を買ったけれど、面白かったよ」
「どんなゲーム? 怪獣で戦うの? 変身して怪獣を倒すの?」
「どちらも外れだ。怪獣が出る街の普通の少年として行動する。自分が変身することはない。怪獣の入ったカプセルを投げることもない。怪獣を戦わせたりはしない」
「じゃあ、何をするわけ?」
「街に存在する秘密を探ることかな。まあ本人は分からないけれどプレイヤーには分かる」
「どんな秘密?」
「実は両親はクリーニング屋だが宇宙人で、パパは変身して怪獣と戦える。しかし主人公の少年はそれを知らない」
「パパが変身するの?」
「そうだ。クリーニングマンになる」
「ぜんぜんウルトラマンらしくないよ」
「そこだっ!」
「どこどこ?」
「昭和30年代風のムードといい、科学特捜隊風のマークといい、ウルトラマンがモチーフであるかのように見える。ところが、このゲームは昭和48年と言い切っている」
「それってどういうこと?」
「実は、宇宙人の一家が地球で普通の家族として暮らしていてパパが変身するといえば、流星人間ゾーンなのだ」
「は?」
「しかも、流星人間ゾーンは昭和48年放送」
「モチーフはむしろそっちだというわけ?」
「実際にゲーム中で行われるカードゲームには流星宇宙人というのが出てくるしね」
「ゾーンがモチーフと?」
「少なくともモチーフの1つはきっと流星人間ゾーンだろう」
「そこは重要?」
「そうだ」
「なぜ?」
「子供の頃、流星人間ゾーンは好きだったから!」
「ぎゃふん」
「しかし、それはさておき、語りのお姉さんの魅力といい、個性豊かな登場人物といい、中身は面白かったよ」
「どこまでやったの?」
「エンディングまで見た。ボーナスステージでカードは全部集められていないけどね」