「びっくり」
「哀悼の意を表し、敬礼」
「ところで、伊藤秀明氏ってサンダーバード研究家だよね。君がこのあいだ言及していた」
「ばっかもーん」
「あんた沖田艦長か」
「これを見ておけ」
★超ど級「ヤマト」マニア・伊藤秀明の戦歴より
1975年 私設ファンクラフ「ヤマト・アソシエイション」編集下っ端
1977年 月刊OUT6月号「ヤマト特集」編集下っ端
1977年 雑誌用セル画イラストレーター兼編集者として活躍
1983年 ラポート刊ヤマト大事典・編集
1984年 「サンダーバード」商品収集&研究に没頭、関連本編集で活躍
1999年 劇場版「ヤマト」5作品DVD解説ライナーノーツ・編集
2000年 「宇宙戦艦ヤマト」DVDメモリアル・ボックス64ページ解説書編集
2008年 1/700プラモ付きTV「ヤマト」DVDボックス・24ページ解説書編集
過去・現在・未来 §
「それで君が名前を意識したのはいつ?」
「DVD-BOXの解説かな。かなり目から鱗の凄い話が多かった」
「ふーん。サンダーバードじゃないのね」
「しかし、第七章を前に逝ってしまわれたとは、惜しいタイミングだ」
「そうだね」
「しかし、自分から見ればアニキ世代の彼が亡くなられたということは、自分もそろそろやばいわけだ」
「他人事じゃないわけだね」
「そうだ。親爺世代の訃報とは違う」
「第七章を見る前に死ぬなよ」
「わしは死なん。第七章を見るまではけして死なん」
「それって、第七章さえ見れば死んでもいいって聞こえるよ」
「ハセガワのガンビアベイ完成するまでは死ねない。それに、イエサブからズベズダのA-90オリョーノク半飛行式高速艦が届いたという連絡があったばかりだ。これも完成させねば。あとAirfixの1/76クルセイダー巡航戦車も探してるんだ。難しいけど。ついでにエッシー/イタレリの1/72シャーマンも欲しいんだ。ノーマル型とカリオペタイプと」
「君は当分死ねそうにないね」
「とりあえず、言いたいことはいくらでもあるが、とても言葉にならない」
「言葉にならないっていうのが、言葉にされた弔意ってことだね」
「一言多いよ」