2013年08月04日
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世田谷文学館「没後80年 宮沢賢治・詩と絵の宇宙」「日本SF作家と初期アニメの関わり」

Written By: 川俣 晶連絡先

「なぜ、せたぶんに?」

「昔ね。あなたもSF作家になれるわけではない、という本を読んだことがあるのだ」

「内容は何?」

「日本SF作家と初期アニメの関わりの話が印象に残る」

「SF作家になる本じゃないのか」

「で、その作者が生で日本SF作家と初期アニメの関わりを語り、しかも自転車で行ける距離だ。行かないのは嘘だと思って行ってきた」

没後80年 宮沢賢治・詩と絵の宇宙―雨ニモマケズの心 §

「整理券をもらったあと、時間が空いたので宮沢賢治を見てきた」

「それで?」

「強いて見たいテーマでは無いのだが、単に時間が空いたという理由で見たのだが、大当たりだった」

「どんな展示?」

「宮沢賢治関連の本のイラストレーションの原画などが展示されていたのだが、プロの本気を見た気がする。凄く面白かった」

「プロの本気?」

「普通、プロは全力で仕事をしない。余力を残す。でも、宮沢賢治となると、みんな本気を出してしまう、という気がした。気がしただけで本当かどうかは知らないが」

「じゃあ、文学というよりも美術の展示?」

「そうだね」

文学に描かれた世田谷―成城・多摩川界隈 §

「ついでにこれも見てきた」

「感想は?」

「成城・多摩川界隈は良く分かりません!」

「ぎゃふん」

講演会「日本SF作家と初期アニメの関わり」 §

「肝心のこれはどうだったんだよ」

「年齢を心配したのだが、そんな心配は無用だった」

「なんで? かなりの年齢だろ?」

「マシンガントークで、しかも聞き手を飽きさせない。トークのスピードは話ながらどんどん早くなって行くばかり。しかも、きちんと終わって質疑応答の時間もきちんと残す時間配分の良さ」

「手慣れた感じというわけだね」

「結局、最後まで時計を見ることは無かったよ。全く飽きなかった」

「で、内容は?」

「アトム、エイトマン、スーパージェッターなどの話がメインだね」

「やはりアトムか」

「でもね。アトムを始祖と位置づけず、宇宙船シリカを始祖と位置づけているのは少し新鮮だったかな」

「そんなアニメあったの?」

「いや、人形劇」

「シナリオとしてはアニメでも人形劇でも大差ないのか」

「そうそう」

「でもさ。この話と関係あるの?」

「ある。原作:星新一だから!」

「ぎゃふん」

「とりあえず、とても書けないような面白い話がいっぱいあった」

「特に面白かったのは?」

「それこそ書けない話だよ」

「あー、知りたい!」

「ダメ!」