「……と思った」
「なぜ?」
「イナダンとはイナズマイレブンとダンボール戦機だけど、実はどちらも明瞭な主人公がいない集団もの」
「そうか。その特徴がヤマトとかぶるわけか」
「ガンダムとはかぶらない」
「それだけ?」
「いや、そろそろイナダン第1世代がイナダンを卒業する頃。イナズマイレブンが始まったときに小学生だった子供も、もう中高生だろう」
「そこでヤマト2199が受け皿になれればいいわけだね」
「しかも、ビジネス的に言えば、バンダイがダンボール戦機のロボのプラモを盛大に売っている。そのままヤマト2199模型ビジネスにつなげられるなら、積極的に推進してくれる可能性もある」
されど §
「でもね。ダンボール戦機ウォーズが割といい」
「子供向けアニメとして見るべき場所があると言うこと?」
「あれは大人向けだよ」
「は?」
「大人向けと称する、実際には身体だけ大きなお子さま向けのマスターベーションアニメよりは遙かにマシってことだ」
「子供が主人公でも?」
「主人公は高校生ぐらいで、既に大人の境域に足を踏み入れている」
「ガチで大人向けってこと?」
「そうだな」
「結局、何なんだよ」
「数週間遅れで見ているが、要するにエンダーのゲームなんだよ」
「なにそれ」
「学園の地下に存在するセカンドワールドで、仮想国家に分かれて玩具を戦わせている……のだが、とても遊びとは思えないシビアさがある。結局、本物の国家の命運を決めていた……というわけだ」
「それだけの複雑な話をしていたら、そう簡単にヤマトに来てくれないかも知れないね」
「ガンダムなんぞよりも、ずっと大人の話をされてしまったからな」
「ヤマトは勝てないの?」
「勝てないとは言わない。しかし、あっちは実績あるシリーズ。ヤマトは事実上今どきの子供には実績が無い」