2013年10月09日
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ヤマト2199に隠されたメタ物語とは何か?

Written By: トーノZERO連絡先

続・やはりヤマト2199第24話はプリンセスチュチュだ §

「なんでこの話題が続くんだよ」

「実はね、とんでもないことに気付いてしまったのだよ」

「それはなんだい? ヤマトに関係あることかい?」

「そうだ」

「じゃあ語ってくれ」

「プリンセスチュチュで、プリンセスクレールに関連するところで好きだった曲がかかったのだよ。特にバレエ曲でも無いから、ここで聞くとは思わなかった」

「聞くだけで分かるの?」

「分かるよ。好きな曲ならね」

「でもヤマトは関係無い」

「そうでもない。その曲の名前とはシェへラザード」

「真田さん、よく聞こえなかった。もう一度言ってくれ」

「シェへラザード」

「えっ!?」

「イスカンダル訪問の第24話を起点にしてプリンセスチュチュの世界に出張した思ったらヤマト世界に戻ってきた。しかもシェへラザードといったらイスカンダルの宇宙船だ」

「えーっ!」

「びっくりしたのはこっちだよ」

「プリンセスチュチュを見て良かった?」

「良かったよ。ラッキーだった。特に今見たのは良かった」

「リアルタイムじゃない方がいい?」

「今見たから気付くことができた」

「そうか」

「ついでに、湖に沈んだと思われた騎士が上がってくるシーンはまるでコントロール衛星での真田さん」

「なんだって!?」

「死んだと思ったら自ら上がってくる。まさに2199の真田さん」

メタ物語の問題 §

「プリンセスチュチュはバレエの物語だ」

「うん」

「バレエとは台詞が無い。歌詞も無い。一種のマイム劇だ。言葉では何も語らない」

「それで?」

「でもプリンセスチュチュは踊りながら語りすぎる。おかしいとは思わないか?」

「それはそうだけど。アニメは語るものだよ」

「しかしバレエは語らない」

「だからどうした」

「つまり、あの語りは実はフェイクなのだ。本当の物語は、実は別に存在してそれは言葉では語られない。バレエとは本質的にそういうものだからだ」

「それがメタ物語?」

「そう。表面的な物語レイヤーとはべつの階層に、別の物語レイヤーが存在する」

「それで?」

「そこでやっと理解した。そもそも、バレエとはメタ物語なのだ」

「なんで?」

「バレエの表現システムに物語を乗せると、表面的には乗ったように見えるが実は乗らない。だから、真の物語と表面的に存在が偽装される物語に分離してしまう。それはマイム劇であるバレエが本質的持つ特徴なのだ」

「僕はヤマトの話しか聴きたくないよ。バレエなんかどうでもいい」

「ではヤマトの話に戻ろう。ヤマト2199の物語は、ガミラス側はナチスドイツのミリタリー世界であり、その認識を持って初めて87とか109とか110とか262という番号が解釈可能になるが、作中では一切語られない。一種のマイム劇なのだ。つまり、そこにはもう1つのメタ物語が存在する」

「は?」

「そして核心はイスカンダル側の解釈にある」

「イスカンダル側は何だって?」

「イスカンダル側はプリンセスチュチュ的なクラシック音楽世界であり、やはりマイム劇なのだ」

「それがどうした」

「だとすると、そこにももう1枚のメタ物語が存在するのではないか」

「メタ物語か」

「そうだ」

「だとするとどうなるんだ?」

「おいらはまだ本当のヤマト2199を知ってはいない」

「えーっ! あれだけ見てそれを言うのか」

「そうさ」

「それが事実だという証拠はあるのかい?」

「実は、1つだけ重要な事実に気付いた」

「それはなんだい?」

ユリーシャの棺問題再び §

「第1話の絵コンテに、自動航法室にあるユリーシャのカプセルは棺と書いてある。設定資料集p63にも棺という言葉が見られる。これはどういう意味だろう。ユリーシャは死んでいない」

「どういう意味だろう?」

「いずれ目覚める昏睡状態の美女を収容する棺とは、白雪姫が最初に連想される」

「白雪姫か。急に童話の世界に行ったな」

「白雪姫はバレエの演目でもある」

「しかし、まだ重要な事実と言うには弱いな」

「とどめはまだ言ってない」

「なんだよ」

「入っていたのは雪そっくりのユリーシャだ」

「は?」

「つまり、雪→白雪姫→ユリーシャの棺という関連性が想定できるのだよ」

「雪が白雪姫? 雪だから?」

「それだけじゃない。森雪は白い服で姫を偽装する。偽りの姫君だ」

「それが白雪姫かよ。そんな馬鹿な」

「そして、棺には最終的に雪本人が入る」

「えっ?」

「結末は王子さまの到来による蘇生だ」

「ええっ?」

「白い服を着た雪が蘇生するのだ」

第14話問題再び §

「そして、第14話に登場する新宿ピカデリーのスクリーン1」

「それがなんだ?」

「映画の中に、映画を見ている人の居場所が描かれるのは自己言及であり、メタ物語の存在を示唆する」

「それも関係があるのか?」

「そうさ。あれはユリーシャ関連であり、イスカンダル関連の描写なのだ」

「じゃあ、それにはどんな意味があるの?」

「そいつはこれから考える問題だ」

1つだけ言えることは §

「1つだけ言えることは、メタ物語はおそらく地球の問題として語りうる」

「ナチスドイツにせよ、バレエにせよ、ってことだね」

「新ピカにせよ、だな」

「大マゼラン星雲には行かないわけだね」

「そもそも宇宙にすら行かない」

宇宙戦艦ヤマト

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