2013年10月12日
川俣晶の縁側歴史と文化下高井戸周辺史雑記 total 2014 count

なぜ配水施設に興味があるのか

Written By: 川俣 晶連絡先

Subject: 軍艦マンション(再び)

Keyword: 【▲→川俣晶の縁側→歴史と文化→歴史資料館巡り】

URL: http://mag.autumn.org/Content.modf?id=20131002145006

名前: トモネコ

本文:

配水塔(水道タンク)はどうでしょう?

お疲れ様です。

近代美術館で特撮展の先行展示品が一つあるので日曜に行って来たのですがミュージアムショップで配水塔の写真集があったのですが千円だったので買ってしまいました。

美術館と国道を挟んだ長岡造形大学の発行でした。

造形大には今、非公開ですが特撮展の展示物が保管されているそうです。

http://www.nagaoka-id.ac.jp/total_guide/postgraduate/works/study/000189.html

(造形大の配水塔のページです)

長岡市には有名な中島浄水場配水塔(地元では水道タンク)があります。

http://blogs.yahoo.co.jp/yamaneko_ken93/67057918.html

http://imai-sekkei.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/-2-3e57.html

http://blog.goo.ne.jp/dachasnowman/e/2bc5bba507203cd554cc951d37752ecd

(水道 タンクを紹介しているページを集めてみました)

東京にも立派な世田谷区駒沢給水所配水塔がありますね。

「よろしい。トモネコさんはこっちも見ているようだし、良い機会だからまとめ直してみよう」

「何をまとめるんだい?」

「給水塔はオッケーであると言う話」

実績 §

「駒沢給水塔にも行ったし、野方配水塔にも行ったぞ」

「駒沢給水塔?」

「ライトアップしている時にも行ったぞ。暗い中で綺麗だった」

「野方配水塔?」

「荒玉水道の先の方だな。戦争中に銃撃を受けて補修した跡があるという戦争遺産でもある。しかも、弾痕があったとされる修理箇所が案内板と違うらしいというおまけまで付いてきて、歴史的事実って何?という疑問まで出てくる場所だ」

「ひ~」

なぜ給水塔・配水塔なのか §

「水に関する問題は、全て一定のシンプルな規則によって解決される必要がある」

「というと?」

「水は有限の資源だが、存在する場所が限られるし、常に存在するとも限らない。そして、水は放っておくと低い方にしか流れない」

「それで?」

「だから水は使う場所に届けねばならないし、使い終わった後は排水しなければならない。必然的に直流の電気回路にプラスとマイナスがあるように、水にも給水と排水が存在しなければならない。全体としての水のシステムがあるわけだ」

「水のシステムがあるとどうなの?」

「システムを正しく理解して運用しないと、破綻する」

「どう破綻するの?」

「たとえば、欲しいだけ水を取ると下流の方で水不足になる。平時の流量だけ考えると大雨になったら洪水が起きる」

「つまり、水は単に川に興味があるとか池に興味があるとかそういう話にはならないわけだね?」

「もちろん、それは人それぞれだ。特定の池が好きという人もいるだろう」

「じゃあ、システムに意味は無いじゃん」

「そこだよそこ」

「は?」

「水路跡探索マニアの視点に立ってごらん」

「高低差を見ている君が見える」

「それは天然水路だけで使えるテクニックだ。人工水路は低いところを流れない」

「じゃあなんだい?」

「あらゆるヒントや資料から流路を推定していくわけさ。逆に、そうしないと分からないことも多い」

「それってどういうこと?」

「だからね。水をシステムとして考えることもヒントなんだ」

「ああ、分かったぞ。今は無い水路はヒントが少ないから、システムの全体像を想定してそこから逆算して水路の位置を推定するわけだ」

「そうそう」

「すると、システムに属する施設はどれも興味があるってこと?」

「そうだな」

「じゃあ、水門とか給水塔・配水塔とか、関連施設も見る対象に入るってことか?」

「そうなるね」

「もしかして、ダムとかも?」

「理屈の上では入るな。まあ身近に無いのでまず見ないけど」

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