2013年12月12日
トーノZERO映画感想total 4629 count

感想・映画『ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』【ネタバレ注意】

Written By: トーノ・ゼロ連絡先

「無理矢理時間をこじ開けて見てきたよ」

「なんで、無理をしてまで見たの?」

「亀垣一監督作品にはちょっとこだわってるので」

「結果は?」

「予想以上の大収穫だった」

総論 §

「TVスペシャルからの続きでこの映画を評価すると、実は『人気キャラクターのルパンとコナンを同時に出せば人気が取れる』といった単純な作品ではないことが分かる」

「どういう意味だい?」

「実はルパコナとは本質的にルパンでもない、コナンでも無い、ルパン+コナンでもない第3の世界に到達していると考えられる。だから、ルパンの印象とコナンと印象のどちらからも逸脱する。第3の世界に達している。別の作品なんだ」

「それはもっと分かりやすく言うとどういうこと?」

「物語の構造が違う。ルパン構造でも、コナン構造でも、折衷構造でも無い第3の構造になっている」

「キャラクターが違うってこと?」

「そうでなない。キャラクターは同じだが、物語的に占めるキャラクターの位置づけが違っているのだ」

「たとえば?」

「次元とコナンは疑似親子関係になる。ここで本当の親子では無く、疑似親子関係がミソだ。都合に良いから親子を偽装するが本当は親子ではない。他人であるが親子であるという微妙な関係になるが、そこに次元の不器用な優しさと、コナンの次元に対する全幅の信頼が出てくる。この関係は、本来ルパンにもコナンにもないものだ」

「ならばルパンとコナンの関係は?」

「兄と弟。本当は優秀だが3枚目に見せかけている兄貴と、優秀な弟が対立したり協力したりすることで、お互いの本音に肉薄する。実は本音への肉薄は、ルパン世界にもコナン世界にも存在しない」

「怪盗キッドはどうなんだよ」

「あいつは長居しないから本音にはあまり肉薄してくれない」

「むう」

「だからさ。怪盗キッドとルパン三世は交換可能では無いわけだ。本質的に怪盗キッドはコナンの同年代のライバルであって、兄貴ではない。ルパン三世は違うのだ」

「ふーん。他には?」

「峰不二子と灰原の関係も特別なのだろう。実は、灰原と同格で肉薄するキャラクターがコナン世界には存在しない。対応の相手は敵ばかりなのだ。逆に峰不二子はルパン世界ではあくまで謎の女なのだ。そこで、灰原のように切り込めるキャラを欠いている」

「いろいろあるのだね?」

「そうだ。だから、ルパコナは、ルパンでもコナンでもない別のものとして見た方が楽しめるよ」

灰原 §

「峰不二子と灰原のお風呂の会話。林原めぐみの本気の演技を久々に聞いた気がするね。灰原も始めの頃は、凄かった。コナンの高山みなみも凄く上手いから2人の会話は凄みがあった。最近はそうでもないけどね。でも峰不二子相手だと凄みが出るようだ」

「ふーん」

「それに灰原が峰不二子に突きつけるのは、旧ルパン的な峰不二子であるべきか、新ルパン的な峰不二子であるべきかという究極的な命題だ。その結果、峰不二子は旧ルパン的な方向にシフトしていく」

アラン・スミシー §

「アラン・スミシーが分かる人と分からない人では結構印象が違う映画だった気がする」

「誰?」

「自分で調べろ」

パパと息子の連携 §

「亀垣一監督作品は凝るところを間違えているような気がするがそこが好き」

「どういうところ?」

「史上最強の弟子ケンイチで、ケンイチの父親の武器庫がやたら凝っていたり」

「ひ~」

「今回の映画でもスカイツリーで人助けするときに、ガラスの暑さを確認したりわざわざ12発だと確認して拳銃にリロードしていたり。そこまで凝らなくてもいい描写だし、mほとんどの人が軽く流して見てしまうと思うけど、そこに1つ1つ数値的なこだわりを入れていくのが『ちょっと違う』と思うけど、おいらは好きだ。そういう変なこだわりが好きだ」

旧ルパン §

「新ルパン的な価値観が入っていないわけでは無いが、旧ルパン的なものがかなり入っているのが素晴らしい。ルパンを捕まえてハワイに行こう!」

「えー」

「オープニングからして旧ルパンのオープニングをコナンナレーションでやってるわけだしね」

「旧ルパン世代には泣かせるわけだね」

「でも、オタクの多数派はルパンとかコナンと聞いた瞬間に頭の中から消し去って見もしないのが多い。ああいうのはマニアでも何でも無い。自称マニアだよ」

輸送機 §

「輸送機で戦闘機と戦わせるかね。ワクワクしちゃいじゃないか」

「ははは」

「しかも、上昇して失速させて自由落下。楽しいじゃないか」

「楽しいのか!」

「スカイ・クロラ以後の時代に、ちょっとでも戦闘機出すならその程度の芸を見せて当然だろう」

まとめ §

「だからさ。ルパン+コナンという足し算ではないわけだ。だから最後まで落とし所が読めなかったよ。ルパンのパターンでもコナンのパターンでも無いから」

「結局なに?」

「最後は峰不二子のお友達の潜水艦で終わるわけで、ルパコナのパターンで終わった。だからルパコナにはルパコナの世界があるのだ」

「分かった。ルパコナには自分の世界がある。喩えるなら空を駆ける一筋の流れ星ってことだね?」

「いや、それは違うから」

Next ルパコナ's Hint §

「終わったと思ったらルパコナ続編のニセ予告。更には本物の次のコナン映画の予告を上映してあっけに取られた。どこまでが本物でどこからが嘘だから一瞬分からなくなるような面白い構成だ」

「ひ~」

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感想・映画『ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』【ネタバレ注意】

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「無理矢理時間をこじ開けて見てきたよ」

「なんで、無理をしてまで見たの?」

「亀垣一監督作品にはちょっとこだわってるので」

「結果は?」

「予想以上の大収穫だった」

総論 §

「TVスペシャルからの続きでこの映画を評価すると、実は『人気キャラクターのルパンとコナンを同時に出せば人気が取れる』といった単純な作品ではないことが分かる」

「どういう意味だい?」

「実はルパコナとは本質的にルパンでもない、コナンでも無い、ルパン+コナンでもない第3の世界に到達していると考えられる。だから、ルパンの印象とコナンと印象のどちらからも逸脱する。第3の世界に達している。別の作品なんだ」

「それはもっと分かりやすく言うとどういうこと?」

「物語の構造が違う。ルパン構造でも、コナン構造でも、折衷構造でも無い第3の構造になっている」

「キャラクターが違うってこと?」

「そうでなない。キャラクターは同じだが、物語的に占めるキャラクターの位置づけが違っているのだ」

「たとえば?」

「次元とコナンは疑似親子関係になる。ここで本当の親子では無く、疑似親子関係がミソだ。都合に良いから親子を偽装するが本当は親子ではない。他人であるが親子であるという微妙な関係になるが、そこに次元の不器用な優しさと、コナンの次元に対する全幅の信頼が出てくる。この関係は、本来ルパンにもコナンにもないものだ」

「ならばルパンとコナンの関係は?」

「兄と弟。本当は優秀だが3枚目に見せかけている兄貴と、優秀な弟が対立したり協力したりすることで、お互いの本音に肉薄する。実は本音への肉薄は、ルパン世界にもコナン世界にも存在しない」

「怪盗キッドはどうなんだよ」

「あいつは長居しないから本音にはあまり肉薄してくれない」

「むう」

「だからさ。怪盗キッドとルパン三世は交換可能では無いわけだ。本質的に怪盗キッドはコナンの同年代のライバルであって、兄貴ではない。ルパン三世は違うのだ」

「ふーん。他には?」

「峰不二子と灰原の関係も特別なのだろう。実は、灰原と同格で肉薄するキャラクターがコナン世界には存在しない。対応の相手は敵ばかりなのだ。逆に峰不二子はルパン世界ではあくまで謎の女なのだ。そこで、灰原のように切り込めるキャラを欠いている」

「いろいろあるのだね?」

「そうだ。だから、ルパコナは、ルパンでもコナンでもない別のものとして見た方が楽しめるよ」

灰原 §

「峰不二子と灰原のお風呂の会話。林原めぐみの本気の演技を久々に聞いた気がするね。灰原も始めの頃は、凄かった。コナンの高山みなみも凄く上手いから2人の会話は凄みがあった。最近はそうでもないけどね。でも峰不二子相手だと凄みが出るようだ」

「ふーん」

「それに灰原が峰不二子に突きつけるのは、旧ルパン的な峰不二子であるべきか、新ルパン的な峰不二子であるべきかという究極的な命題だ。その結果、峰不二子は旧ルパン的な方向にシフトしていく」

アラン・スミシー §

「アラン・スミシーが分かる人と分からない人では結構印象が違う映画だった気がする」

「誰?」

「自分で調べろ」

パパと息子の連携 §

「亀垣一監督作品は凝るところを間違えているような気がするがそこが好き」

「どういうところ?」

「史上最強の弟子ケンイチで、ケンイチの父親の武器庫がやたら凝っていたり」

「ひ~」

「今回の映画でもスカイツリーで人助けするときに、ガラスの暑さを確認したりわざわざ12発だと確認して拳銃にリロードしていたり。そこまで凝らなくてもいい描写だし、mほとんどの人が軽く流して見てしまうと思うけど、そこに1つ1つ数値的なこだわりを入れていくのが『ちょっと違う』と思うけど、おいらは好きだ。そういう変なこだわりが好きだ」

旧ルパン §

「新ルパン的な価値観が入っていないわけでは無いが、旧ルパン的なものがかなり入っているのが素晴らしい。ルパンを捕まえてハワイに行こう!」

「えー」

「オープニングからして旧ルパンのオープニングをコナンナレーションでやってるわけだしね」

「旧ルパン世代には泣かせるわけだね」

「でも、オタクの多数派はルパンとかコナンと聞いた瞬間に頭の中から消し去って見もしないのが多い。ああいうのはマニアでも何でも無い。自称マニアだよ」

輸送機 §

「輸送機で戦闘機と戦わせるかね。ワクワクしちゃいじゃないか」

「ははは」

「しかも、上昇して失速させて自由落下。楽しいじゃないか」

「楽しいのか!」

「スカイ・クロラ以後の時代に、ちょっとでも戦闘機出すならその程度の芸を見せて当然だろう」

まとめ §

「だからさ。ルパン+コナンという足し算ではないわけだ。だから最後まで落とし所が読めなかったよ。ルパンのパターンでもコナンのパターンでも無いから」

「結局なに?」

「最後は峰不二子のお友達の潜水艦で終わるわけで、ルパコナのパターンで終わった。だからルパコナにはルパコナの世界があるのだ」

「分かった。ルパコナには自分の世界がある。喩えるなら空を駆ける一筋の流れ星ってことだね?」

「いや、それは違うから」

Next ルパコナ's Hint §

「終わったと思ったらルパコナ続編のニセ予告。更には本物の次のコナン映画の予告を上映してあっけに取られた。どこまでが本物でどこからが嘘だから一瞬分からなくなるような面白い構成だ」

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