Written By: 川俣 晶
「なぜ林芙美子展なんだ」
「何やってるのか知らなかったけど、新宿まで来たついでに足を伸ばしてみた」
「そんな理由かい」
「落合の林芙美子記念館には、前に1回行ったことがあるぞ」
「感想は?」
「感覚として分かる……という部分が増えて来た気がするな」
「どのへんが?」
「たとえば、幼少の時に家庭環境がグチャグチャなんだよね」
「君はグチャグチャじゃないだろう」
「でも分かる」
「ひ~」
「というわけで、運良く振る舞われていた無料のコーヒーを頂いて展示を見て帰ってきた」