2014年01月19日
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松濤美術館・第32回渋谷区小中学生絵画展・六田知弘写真展「3.11 東日本大震災の記憶」

Written By: 川俣 晶連絡先

「長らく閉館していた松濤美術館が開いた。で、今日は渋谷に行く用事があったので、寄ってみた」

「ふーん、それで?」

「面白かったぞ」

第32回渋谷区小中学生絵画展 §

「子供の描いた絵は面白いね。発想がぶっ飛んでいる」

「へー。面白いと思うのか」

「小学生のうちは、かなり厳しいけれど、中学生ぐらいになると作品としての見応えが出てくるよ。技術はまだ稚拙だが、作品らしい形になってくる」

「小学生は駄目か?」

「そういうことでもないよ。特に低学年はみずみずしい」

六田知弘写真展「3.11 東日本大震災の記憶」 §

「漂着物を撮っただけだが、1つ1つが美術作品になっている。これは面白いね」

「なんで面白いんだ?」

「自然とアーティストのコラボというか、想像不可能な領域のビジュアルが目に飛び込んでくる。鮮烈だ」

「ふーん」

「それに、本来このような形でアートに使ってしまうのは被災者に対する冒涜と取られてもおかしくない処理方法だから、そういう意味でも大胆だね。美に魂を売り渡した様な作品作り。そういう大胆さは好きだよ」

「君も悪魔だな」

「そういう意味で、最後にあった壁の写真は良く分からなかった。急に写真が何も語ってこなくなった。本人は何かを思って撮ったのだろうが、その思いを共有していない他人には何も伝わってこない」