「何かヒントが有るはずだ」と古代は言った。
そこで3人は顔を見合わせた。
「入口にあった模型の飛行機だ!」
模型の飛行機には、紀元2600年制式採用の航空機達というタイトルが付けられていた。
実際に並んでいる飛行機模型は1つだけSF戦闘機で、残りはプロペラ機だった。
「分かったぞ」古代は言った。「2600年といえば未来だ。プロペラ機であるはずがない。このSF戦闘機が唯一2600年の戦闘機だ」
「違うよ」と南部が言った。「紀元2600年は昭和15年なんだよ。日本で昔使われていた暦だ」
「なんだって?」
「だからさ。ここにある飛行機は、このSF戦闘機、零式艦上戦闘機、零式三座水上偵察機、零式小型水上偵察機、百式司令部偵察機だ。それで、零式と百式っていうのは紀元2600年下二桁の0年の制式採用を意味するんだ。だから唯一の例外はこのSF戦闘機なんだよ」
「待ってくれ」と島が言った。「分かったぞ」
「なんだよ」
「このSF戦闘機は昔のアニメのコスモゼロという名前なんだよ。もしこのミステリーがすべてがゼロになるという前提なら、例外はゼロではない飛行機だ。南部、君が言った飛行機の名前の中で1つだけゼロが入っていないものがある」
「百式司令部偵察機か?」
そのとき、デラさんが戻ってきた。
「1つ補足するために戻って参りました」とデラさんは言った。
「なんでしょう」
(続きは本編で!)