「最近、めっきり見るアニメが減った」
「声を掛けるなら、ほとんどのアニメは見てないことを前提にせよってことだね」
「まあ新作の映画も減ったけどな」
「レンタルでの旧作が増えてるだけじゃないか。午前10時の映画祭に通うのと同じ」
「それはさておき。見てるアニメが0というわけでもない」
「何を見てるんだい?」
「バディファイトとか、スペースダンディとか、鬼灯の冷徹とか」
「それで?」
「問題は鬼灯の冷徹だね」
「何が問題なんだい?」
「作品のスケール感を考えるとやはりヤマトはスケール感が雄大だ……と思ったが、実は鬼灯の冷徹と大差ないことに気付いて愕然とした」
「地獄ギャグと宇宙戦争が同じなのかよ」
「宇宙も地獄も等価なんだよ。空想上の非現実世界という意味では」
「ひ~」
「そこで考えた。もしも等価だとしたら死後の世界のヤマトも作品として成立するのではないか」
「宇宙と地獄は等価じゃないと信じている人が多いから無理」
「仮に等価だということに納得する人だけが相手なら?」
「うーん」
「そこではたと気付いた」
「なんだよ」
「閻魔大王が出てくるヤマトなら目の前にあったよ」
「閻魔大王って、鬼灯の冷徹のマヌケな上司だろ?」
「そうそう」
「そんなものが出てくるヤマトがどこにある?」
「宇宙戦艦ヤマト 天界譚~「ヤマト完結編」完結編~(PDF形式)」
「ひ~。自分で既に書いていたのかよ」
「つまり問題意識を抱く前に自分で答えを出していた」
「ひ~」
「そして、閻魔大王はあっさり捕まって拘束されている。三蔵法師一行に助けてもらう必要がある。マヌケさも大差ない」
「古代一行だろ」
「というわけで、自分で掘った落とし穴に落ちた。おいらも凄くマヌケ」
オマケ §
「登場人物も対応関係が取れるぞ」
- 閻魔大王=沖田
- 冷徹=真田
- 桃太郎=古代
- 犬=相原
- 猿=太田
- キジ=南部
「とれてへん、とれてへん」
オマケ2 §
「バディファイトとか、スペースダンディとか、鬼灯の冷徹とか、なんで見てるの?」
「バディファイトは社会性があるよね。ぜんぜん知らない相手と相棒になるのって」
「ふむふむ」
「スペースダンディって猫が可愛いよね」
「え?」
「鬼灯の冷徹って犬が可愛いよね」
「犬とか猫の問題なのかい」
オマケIII §
「見ないでアニメを切り捨てる行為はアンフェアじゃないのかい?」
「アンフェアだ。全てのアニメは見るまで分からない。しかしながら全てのアニメを見るのは物理的に不可能だし、アニメをフェアに見なければならない義務も背負っていない。アニメを差別する気は無いが、特別に優遇するつもりもない」
「この先の行き着く先は?」
「アニメを見ることもある……という程度の状況で落ち着くだろう」
「それでいいわけ?」
「他のことにも時間を使いたいからな」
「じゃあさ、鬼灯の冷徹見てるっていうのは、かなり希有な状況?」
「そうだな。たいていのアニメは目に入ってもすぐにチャンネル切り替えちゃう」
「鬼灯の冷徹は、なんでチャンネルを切り替えていないわけ? 犬だから?」
「見ようと思ったとき、まだ犬は出ていなかったな」
「じゃあ、なぜ?」
「なぜだろうね」
「めんどくさいから逃げた!」