2014年03月01日
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感想・映画「世界大戦争」

Written By: トーノZERO連絡先

「松林宗恵監督の戦争映画は一通り見ておこうと思っての選択だが、ああ良かった。特に素晴らしい」

「どこが?」

「完璧な昭和36年の事態考証」

「昭和36年の映画だって」

「あまりに自然な昭和36年の街並み」

「本物だって」

「VFX使ってもこれはできない。背景に生々しいボロ屋とか」

「だから本物だって」

「ちゃんとアマチュア無線の従免登場。でも局免ないと波出せないよな」

「意味分からないよ」

「貼ってあるQSLカードがみんな2文字コールだよ。時代だねえ」

「意味分からないよ」

「うち1枚はJA1の2文字コールだったよ。凄いな」

「何が凄いんだよ」

「うちなんか、3文字コール、それもJK1だぜ」

「何言ってるか分からないよ」

思い出 §

「この映画ね、間違いなく子供の頃にテレビで見た。オヤジが帰ってきて子供がテレビ漫画見てるとか。みんな避難しているとき、家族みんなでお食事してるとか。お母さんが必死に走るとか。最後に国会議事堂の廃墟が出てテロップで文字が出てくるとか。これは本当のことかも知れないって」

「全部覚えていたのか」

「ともかく、よく覚えていたよ。それだけ印象の強い良い映画だったということだ」

「なるほど」

「でもね。これあったっけ、というシーンもあるのはテレビ放映時にカットされている可能性もあるな」

「ひ~」

「実に素晴らしい映画だ。まるで救いというものがない」

「徹底的に救いが無いのがいいのかよ」

「しかし、タイトルを第3次世界大戦と間違って覚えていたよ」