地球が超寒冷期に入ったという報告が入った。
すぐに銀河管理局の長官は部下に命じた。
「すぐに地球を調査せよ。助けが必要なら全員を温暖な惑星に移住させるのだ」
部下はすぐに地球にワープした。
ところが、部下はあまりの暑さに絶句した。
「どこが超寒冷期だっ!」
しかし、探しても探しても地球人はいない。氷の地球人像があるだけだ。
「あまりの暑さに全員で避暑に出かけたに違いない」
部下は納得して帰還した。
部下にとっての温暖な絶対温度170度は、地球人にとって寒冷な零下マイナス100度に相当するとは思ってもいなかった部下であった。
(遠野秋彦・作 ©2014 TOHNO, Akihiko)