2014年03月20日
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三百字小説『地球は暑かった』

Written By: 遠野秋彦連絡先

 地球が超寒冷期に入ったという報告が入った。

 すぐに銀河管理局の長官は部下に命じた。

 「すぐに地球を調査せよ。助けが必要なら全員を温暖な惑星に移住させるのだ」

 部下はすぐに地球にワープした。

 ところが、部下はあまりの暑さに絶句した。

 「どこが超寒冷期だっ!」

 しかし、探しても探しても地球人はいない。氷の地球人像があるだけだ。

 「あまりの暑さに全員で避暑に出かけたに違いない」

 部下は納得して帰還した。

 部下にとっての温暖な絶対温度170度は、地球人にとって寒冷な零下マイナス100度に相当するとは思ってもいなかった部下であった。

(遠野秋彦・作 ©2014 TOHNO, Akihiko)

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