「ヨクワカランが、録画されていたので見たよ」
「感想はどうだった?」
「面白かった」
「どこが?」
「結局さ、1人で上京した4月の新入大学生なのだが、行動がおかしい。どうも筋が通らない。しかし、いったい何が目当てなのか分からない。それが徐々に明らかになってくるという映画なのだな。いったい何が目当てなのか、と予測しながら見るのだが、それを掴ませないし、ミスリードもさせる。そういう映画だ」
「ふーん。他には何かある?」
「劇中劇として出てくる映画が凝っている。生きていた信長というタイトルで、しかも伊武雅刀さんが出てくるのだ」
「へー」
「それにね。そもそも、岩井俊二監督といえば、宇宙戦艦ヤマト関連ワードだしね」
「ひ~」
武蔵野論 §
「というわけで、隠れテーマは武蔵野。国立方面だね」
「それに意味があるわけ?」
「ある西国分寺方面を歩いている時、ここは良い場所だなと思ったからだ。同じように感じてそこを舞台にしたのかも知れない」