「いつしかオタク界は、男だけのゼントラーディと女だけのメルトランディに別れてしまったわけだ」
「それで?」
「しかし、それ以前には男も女も混在する時代もあったわけで、それはプロトカルチャーなのだよ」
「プロトカルチャー!」
「だからさ。彼らはゼントランだと思って相手をしようとしてきた。あれはゼントラン向けのアニメに見えたからだ」
「でも違ったわけだね」
「そうだ。メルトランからは苦情の嵐だ」
「ではメルトランを優遇すればいいわけ?」
「そうじゃない。ゼントランとメルトランは敵だから、それを混ぜると争いしか起きない」
「ならどうすればいいんだよ」
「ゼントランでもメルトランでもないプロトカルチャー向けの商売をすれば良かったんだよ」
「プロトカルチャー!」
「ヤマトファンでも個人によって、年齢層によって受け止め方に差があるけどね」
「それで?」
「でも根っこはやはりプロトカルチャーだと思うよ」
「つまり、OUTやファンロードに男の子向け、女の子向けの差は無いってことだね」
「昔のロマンアルバムにもな」
なんでこんな話を? §
「なぜこういう話題が」
「これを見たらおっさんだらけ。でも、それでみんな喜んでいる。そういう文化だよ」
「おっさんでいいわけ?」
「だって、男でも『土方ファンです』とか『真田ファンです』というのを実際に聞いているからさ。まして女性達は喜んでいるぞ」
「作品の方針変更?」
「方針なんて変更してない。もともと男が多く、男が目立つ作品だからな。作品本体とプロモーションのギャップが少なくなっただけだろう」