Subject: 長編小説『ミルクボーイ』(全・PDF形式)
Keyword: 【▲→遠野秋彦の庵→小説の洞】
URL: http://mag.autumn.org/Content.modf?id=20140415152751
名前: トモネコ
本文:
小説『ミルクボーイ』読ませて頂きました。
ネタバレになりますが、XXXがXXをXXした結果、XXXしまう結末はXXXのXXXXに繋がるのでしょうか?
また、登場人物の名前がイニシャルD由来なのはこの作品が約三年間を二十年に渡り連載して最近連載が終了した事によるものでしょうか?
クラークの作品ではなく言葉としてですが「幼年期の終わり」が裏テーマでしょうか?
またミス・リードかもですが(^_^;)
表紙のイラストも良い感じですね♪
作品、楽しませて頂きましたありがとうございましたm(__)m
「遠野秋彦さん、何をそんなに喜んでいるの?」
「今回はお便りを下さいとは一切書いていないのに、感想を頂きたいという意図をきちんと理解してお便りを送っていただいたトモネコさんに感謝だ」
「今回は、なぜ言葉が少ないのだい?」
「ネタバレになるからストーリー後半の情報は漏らせないが、かといって前半のあらすじを説明すると陳腐に見えて『良くあるパターンだ、分かった』と思われてしまうからね」
「なんで『よくあるパターン』を描くわけ?」
「本作の本質的な意図は風刺にあるわけだが、風刺の対象がそもそも陳腐なので致し方がない」
「それは作品がありきたりという意味?」
「そうは思っていないが、過去にあった何かと似てしまう可能性は否定できない」
「似ているのに違うの?」
「そうだ。過去には無かったが今そこにある何かを風刺するのが本作の意図だ。XXXXXのXXは、かつてはなかったが今はそこにある何かを象徴的に描くためにそこに存在する」
「Xが多いよ。そういえばお便りにもXが多いよ」
「そこは伏せ字だ」
「なんで伏せるんだ?」
「だって、ネタバレはつまらないだろう?」
名前の問題 §
「作品の本質と関係ない話ならいいだろ? なんで名前がこうなったんだ?」
「某作品の名前と似ていることは、実は意味があるが、意味は無い」
「あるのか無いのかはっきりしろ」
「実は主人公の名前を決定するにあたって、男女に中立的な名前を付けたかった」
「男に付けても女につけてもおかしくない名前だってことだね」
「そうだ。そういう名前を調べたところ、忍(しのぶ)、馨(かおる)などが出てきたが、忍はラブひな(あるいはダンクーガ)っぽいし、カオルはエヴァンゲリオンっぽいので却下した。こういう名前を付けると他作品の関係を無駄に勘ぐられてしまうのでね。いろいろ検討した結果、拓実(タクミ)ならそれほど強いキャラクターの個性と結びついていないようなので行けそうだと糞で採用した。採用したら逆に、タクミつながりでサブキャラの名前を決定したいと思って調べたとこと、某作品が浮上したので少し名前を使ってみたが、単に名前がそれっぽいだけで、キャラクターとして似ている部分は無いはずだ」
「じゃあ、キャラクターの出自はなんだい?」
「引用先はない。作品の必要に応じて創作した。読者に暗記する無駄な負担を強いたくないから、意味の無いキャラクターは出したくない」
「じゃあ、某作品とは関係ないんだね?」
「そういう意味ではぜんぜん関係ない」
幼年期は終わったのか? §
「幼年期の終わりはテーマなのかい?」
「それは読者のあなたの感じ方次第だ」
「作者が意図した正解を教えろよ」
「それは野暮だ。読者には誤読の権利がある。読者が受け取った解釈こそが、その読者にとっての正しい解釈なのだ。その正しさは作者が否定できるものではない」
「じゃあ、別の読者が別の解釈を受け取ったら?」
「その人にはそれが正しい解釈だ」
「読者ごとに解釈が違ってもいいわけ?」
「それが読書というものだ」
「じゃあ、この作品のテーマはなんだい?」
「読めば分かるように書いてある。それをくどくど説明するのは野暮だろう。そもそも余計な文章を読ませていることになるが、読者は無駄な文章を読まされてもつまらないだけだろう」
終わりに §
「最後に一言」
「まだ読んでいない人は以下のリンクから読んでね」