「というわけで、竹山 博彦さんの教えで南烏山1-10-22に行ってきたぞ」
「その住所だという根拠はなんだい?」
「烏山神社の境内にある春日神社高橋番神堂撤去祈念碑というのがあって、三十番神様を南烏山二丁目二七四番地に勧請すと書いてあるから、これでいいんじゃないかな。旧番地との対応関係は分からないけど」
「それで行った結果はどうだい?」
「凄いぞ」
- ウテナ前には木が多いが一部は神社由来だとすると分かる
- そこと世田谷文学館の間には大きな古いお屋敷が存在する。まさにそこに神社があってもおかしくないロケーション
- 烏山川に下っていく場所。その丘の上。ますます神社があってもおかしくない地形
- 実は裏に回ると、小さなお墓が存在する。目立たないようにはなっているが、無理をしなくても一部は見えてしまう。世田谷文学館の隣になる
- その墓のよく見える場所には高橋さんの名前があった
- 帰りにふと見ると高橋内科医
- 近くには、やはり古そうな巨木がちらほら見られる
- 烏山神社の参道は北向きだと思っていたが、良く見ると東向き。どうみても本来はそっちがメイン
- 実はウテナ前の西の奥の方によく読めない碑が1つ建っている。やせ蛙、負けるな一茶、ここにあり……と書いてあるのかな?
「つまりなんだい?」
「プライバシーが絡むから個人名を出すのはどうかと思ったけど、烏山神社の碑の名前を書く時点で高橋って書かざるを得ないので書く。すまん高橋さん。しかし、どうもこのあたりは高橋さんの世界だったようだ。春日神社も高橋さん一族系列だろう」
「それで、神社はそこにあったと思うかい?」
「思う思う。不審なものが多すぎる」
「まさに眼から鱗だね」
「そうそう。まさにあの世田谷文学館から目と鼻の先。そんな場所で冒険が成立するとは」
「で、具体的にどこが神社だと思う?」
「東側のウテナ前の停留所から西に向かって敷地が伸びていたのではないかと思う」
「道は無かったわけ?」
「もともとあったようだが、少し整理されて移動されたり拡幅されたりしているかもしれない」
感想 §
「それで感想はどうだい?」
「大興奮だね。知っている場所であればあるほど発見は驚きにつながる。特にウテナ前の変な雰囲気の理由が急に分かったのは面白い。前から漠然と引っかかっていたのだ」
「あそこだけ違うわけだね」
「そうだ。違う」