「今日は古い資料で墓がありそうな場所を調べて、実際に現地まで行ったが見つからなかった。巨大なマンション群があったので、もう無いのかもしれない。あるいは想定とずれるが既に発見した墓地がそれかもしれない」
「残念」
「でもね、寄り道で屋敷神を1つ発見した」
「どうやって見つけたの?」
「大きな木が旧甲州街道から見えてね。寄り道して見に行ったらあったのだよ」
「古い家なのだね」
「しかも、芦花公園駅の先端の裏手あたりに相当して遠くない。これはびっくりだ」
「誰さん家?」
「名前までは確認できなかった」
烏山の家 §
「あまりにも名前が良く出てくるので、もう高橋さんと杉田さんは名前を出すことにするよ」
「高井戸の内藤さんと同じようなものだね」
「今回も杉田さんの名前を複数見ている。それも相互に関連の無い場所でだ。烏山の北西方向は特に杉田さんが多い感じだ」
「高橋さんは?」
「主に、南東方面で見る名前だ。他でも見るが」
「杉田さんと高橋さんだけ?」
「いや、もっと古い家がいくらでもある感じだ。自転車で走り回っていたら、もっといろいろ見えていくると思う」
「それで君の感想は?」
「烏山は大きい。高井戸よりも大きいかもしれない」
「でも、宿場は高井戸にあったのだろう?」
「高井戸は押しつけられたんじゃ無いだろうか。面倒くさい仕事だから。金も掛かるし」
「えー」
「根拠の無い想像だけど」