「旧メカコレの古代艦、ヤマトなどを作って新旧メカコレを対比して分かったことがある」
「それはなんだい?」
- パーツ数は大ざっぱに言って互角
- 旧メカコレはキットや場所によってディティールがスカスカ
- 旧メカコレは場所によってあるべきものがまるごと無い
- 新メカコレの方が圧倒的に作りやすい
- 新メカコレは多色成形
- 新メカコレは精密
- 新メカコレはヤマト2199のCGデータがベースなので良くも悪くも2199メカ
「で、それによって新メカコレの何が分かったんだい?」
「いや、旧メカコレが分かった」
「えー。昔からあるやん」
「あのね。旧メカコレをディティールアップして建造している人達はいったい何者なのか、ってことが分かった」
「どんな人達?」
「旧メカコレは実はものによってディティールがそもそも無い。だから、そこには何かを補わねばならない。何も補わないで作ると、ちょっとスカスカ過ぎる仕上がりになってしまうのだ」
「では、ディティールアップ追加工作で先に進むぜ、が先にあるのではなく、スカスカ過ぎるという話が先にあるわけだね?」
「そうだ。だから何かを足す必要がある。しかし、何を足すのかは人それぞれだ。できるだけ設定に忠実に足そうとする人もいるだろうが、単にスカスカなので疑似情報量を足したいだけなら何を足しても良い。手頃なジャンクパーツを貼ってもいいし、溝を掘ってもいいし、塗装で上手く誤魔化しても良い」
「つまりなんだい?」
「だからさ。旧メカコレの方が自由度が高い」
「それって新メカコレは自由度が低いってこと?」
「そうだな。一般論で言えば、完成度が高くなればなるほど、自由度は低くなると思うべきだろう」
感動共有 §
「旧メカコレヤマトは、一色成形なので組んでも一色だ」
「うん」
「でも、喫水線の下と煙突の先だけ赤く塗ると、それだけで突然見栄えが良くなる」
「新メカコレなら最初から塗り分けてあるじゃん」
「そうだ。だから新メカコレにこの現象は起きない」
「つまりなんだい?」
「自分の手の中で見栄えが急にアップするという変化の経験こそが模型の長所と思うならば、それは新メカコレに無い」
「無いのかよ」
「それは【なぜ古いキット、安っぽいキットを作るのか】という問いかけの答えになるな」
「完成度が高くなればなるほど、自由度は低くなるわけだね」
「別の言い方をすれば、完成度の低いキットは僅かな手間でも見栄えが極端に改善される。だから、感動を得やすいのだ」
実例 §
「で、これがジャンクパーツと塗装で疑似情報量をアップさせた古代艦の作例(建造中)」
「疑似情報量ってことは、設定無視?」
「その通り。それをやると工作量が10倍以上に跳ね上がるから。単にスカスカの部分に何かがあれば良いという発想でパーツ貼り付けてあるだけ。だからよく見るとゴムボートが貼り付けてある。宇宙艦なのに!」
「えー」