「縦に長い空洞を地底から上に上がっていくと、最終的に砂岩や砂に到達するが、その先は海であることが多い。うかつに削ると水が出る。でも、この際海上への出口が欲しい。その際どうするか」
「どうするんだ?」
「実は先にはしごを設置してしまうと良いと気づいた。はしごは水を止めるストッパーになるので、他の経路がない状態ではしごを設置しておくと、海底に掘り抜いても水が流れ込まない。しかも、海底に近い場所に呼吸できる場所が作られる」
「その後はどうするんだい?」
「海底に出て、穴の1マス横に丸石などを置く。自分の視点を真下にして、浮上ボタンと石の設置ボタンを押しっぱなしにして待つ。これでピースフルだと死ぬ前に海上に出られる。最後の1段だけは場所をずらして上に載せる。この石の柱が出来てしまえば、それにハシゴを設置するだけでそのまま海底への入口になる。水が地底空洞に漏れることはない」
「そんな方法で出口を作ったの?」
「いくつもな」
「で、それで驚いたことってある?」
「近くに同じような出口が既にあったとか。近くに別の空洞があったわけだね。それから過去に作った別荘が近くに目視できたとか」
「分かった。地上海上から行くと丸わかりだけど、地底から行くとビックリするわけだね」
「地図だけでは、そこまでは良く分からないからな」