「ゴーバリアンを再度見ていて思うのだが、いろいろ光る特徴もある作品だった」
「それで?」
「1つ1つチェックしていって、まずメカニックデザイン:たてば沢樹という名前が良く分からない。まあこれはおいおい解決していこう」
「では、ここでのテーマはなに?」
「キャラクターデザインの福田皖とは誰なのか」
「何か特別な人なの?」
「実はそうだった」
「教えてくれよ」
「その前にガイストクラッシャーの話をしよう」
「うそー。なんて話が変わるんだよ」
「2014年の現在放送中のガイストクラッシャーはゴッド編に入ってオープニングも変わった。エクスドリーマーだ。エクストリームな夢を見るなら半端じゃダメさ」
「だからなんなんだよ」
「うん。だからね。今期待して見ているアニメの本数はそれほど多くはない。ガイストクラッシャーはその1本ということだ。それからレンタルで順次見ている1983年という昔のアニメのゴーバリアンも期待して見ている」
「2014年期待がガイストクラッシャーで1983年の期待がゴーバリアンなのだね」
「そうだ」
「それが一体どうしたんだよ」
「うん。実はね。以下の2つの名前は同一人物だったのだよ」
- ゴーバリアン キャラクターデザイン 福田皖
- ガイストクラッシャーOP2 原画 福田きよむ
「えっ?」
「皖とは読み方が良く分からないし、福田はありふれた名前なのでつい印象に残らず見過ごした。だが、同一人物だったのだ」
「まさか」
「調べてみるとビックリ仰天だよ」
「ちょっと待て」
「ふふふ。気づいたね?」
「リストの先頭は■スーパージェッター(1965)になっているぞ。1960年代だぞ」
「そうだ。ジェッタージェッタースーパージェッター、我らのスーパージェッターなのだ。つまり、1983年のゴーバリアンの時点ですらベテランなのだ。それにも関わらず、2014年現在も現役なのだ」
「うっそー」
「【とくに影響を受けているアニメはないんです。だって「アニメ」がスタートした頃から、僕はアニメの仕事をやっているから】などと豪語できる人はもうあまり残っていないはずだぞ」
「ひ~」
「更にもう一歩突っ込むと面白いことがわかった」
「なんだい?」
「この人の名前は白土三平関係のサイトで見出すことができた」
動画担当の福田皖(きよむ)はその企画が通ることを待ち望みながら、「忍風カムイ外伝」の後番組である「サザエさん」を描いていたようだ。 一度彼を不憫に思った鷺巣の手配で、「別冊少年ジャンプ」創刊号(1970年1月発行)に「蟹」という作品を福田に発表させている。未読だがこの作品のヒロインはカムイに酷似するようだ。 福田は「別冊少年ジャンプ」1971年5月号にも「狂い犬」という作品を発表している。 結局「ワタリ」は企画倒れとなり、福田はエイケンを去った。
「忍者の漫画の世界と、超能力ロボットアニメに縁があるのかよ」
「縁はない……と思うが、言われて見れば、キャラクターにはどことなくムードに継承性があるような気がする」
「超能力は忍術の一種だということ?」
「そういう単純な話ではないのだけどね。でもそういう前提知識を持ってもう一度見るとまた発見があるかも知れない」