2014年09月23日
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ワタリ第1部感想

Written By: 川俣 晶連絡先

「ゴーバリアン研究から派生してこれを読んだのだが、いろいろと興味深い内容だな」

「どのあたりが?」

  • 女装、女装アクション (少年愛に隣接する)
  • 社会問題を扱っている
  • 悪い支配者を倒せば良いという直線史観である
  • 真の敵は己の中にある

「女装だとどうなの?」

「まあ、元祖女装は日本神話のヤマトタケルだから、女装ぐらいやって当たり前と言えば当たり前だけどね。超人ロックが女になっての不思議では無い気がしてきた。あるいはバビル二世のロデムが女に変身してもね」

「男の娘ブームがいかに陳腐化ってことだね」

「そうそう。全く完全に女に見える可愛さを持った女装なんてものは、歴史が古い。それを【男の娘】と言い換えて新しさを装っているだけだ」

「で、社会問題とは?」

「非人や人さらい、階級社会などを描いているわけだな。それを社会問題という切り口で扱っている」

「直線史観とは?」

「みんなで徒党を組んで悪い支配者をやっつければ良いという硬直的発想だ。ホルスの大冒険なども同じ。さすがに子供じみた発想だったが、社会問題が存在するのは事実で解決が難しかったから支持された時代もある。それを扱うのは志が高いが、ある種の勘違いでもある」

「真の敵は己の中にあるって?」

「解説に書いてあった。やはり、そこは重要だ」

「なぜ?」

「敵を倒すことだけが問題にされていたら、それは面白くないからだよ」

「接ぎ木はどうするの?」

「読むよ。文庫版の全巻セットを買ったから、もう続きも手元にあるんだ。それに映画のワタリも見てみたいと思っている」

「カムイ外伝とかは?」

「さすがに巻数が多い」

「カムイ外伝の映画は?」

「それならもう見た」