「面白いじゃないか」
「どこが?」
「既に単行本4巻で魅力を最大限引き出したはずのキリヱだが、まだ魅せる力が残っていた」
「いきなり首を噛まれちゃうわけだね」
「死んだらOKだけど、どうも相手はキリヱの力を理解しているらしいので、上手くコントロールしてしまうのだろう。そうするとUQさんはピンチだよ」
「雪姫にも連絡が取れないから、突然援軍が……というパターンもないわけだね」
「たぶんな」
「じゃあどうなるんだ?」
「孤立無援だが、それだけでなくキリヱが敵の手に落ちたとなれば、何か面白い展開で決着を付けるしかなかろう。同じことを繰り返してもしょうがないしね」
「他には?」
「タイプDの亜種って言っているのもいいね。九郎丸は知識を持った上で語っている印象を与えられる。本当なら架空の存在のゾンビに、そんな分類は存在しないが、それがあることにしてしまったのだ。ただのホラだけどね。作品に色を添えるホラだ」
「そういう意味ではホラだらけだね」