「ヤマト1974でイスカンダルに降下する際に通知される気象情報は気圧980ミリバール、気温摂氏20度だ」
「気温摂氏20度?」
「その部分はテレビでは聞き取りにくい。バリエーションによって聞き取れるものがある」
「それで?」
「しかし、ヤマト2199だと27度になっているのだ」
「なんで違うの?」
「その理由がやっと分かった」
「どんな天文学的理由が?」
「原田衛生士に意見具申させるためだよ」
「は?」
「つまり強引に水着回を作るためだ」
「えー」
「ところが、みんな厚着でスターシャに会いに行ったり、アナライザーが今夜は熱燗ですねと言ったり、熱いのか寒いのか良く分からない」
「気温の変化が激しいんだよ」
「ってことはあれか? メルダと山本が浮上してみるとそこには氷河期の世界が……」
「あらへんあらへん」
「帰ろう。地球へ。氷に閉じ込められて動けなくなる前に」