「ちょっと奥さん、重大な事実が分かりましたよ」
「なんだよ」
「ヤマト2の救命艇は、かっこいい。パーフェクトマニュアル1のヤマト2の26話のページに設定資料が載っていた」
「えー」
「板橋克己さん。さらばの救命艇のイメージを壊さないようにしてバランスをいじったようだ。自分が感じた問題点はだいたい解消されている。グッジョブだ」
「それは何だよ」
「だからさ。ヤマト2の凄みはどこにあるのかってことだ。あくまでさらばのTV版という目で見ていては分からない。批判的再構成がヤマト2なのだよ。ダメな部分をどんどん叩き直して、別の作品にしていこうという大胆な試み」
問題は §
「結局、問題は何だよ」
「大胆すぎると現場が付いてこられない」
「結局そこかい」
「更には客はもっと付いてこられない。さらば宇宙戦艦ヤマトの劣化コピーぐらいの感覚で見ている人もけっこういたはずだ」
「やはりそこか」
「でも、ヤマト2自身にも突っ込みどころは多い。メダルーザとか、地球防衛軍の空母とか」
「ダメじゃん」
「同じことはできないからオリジナリティを求めると迷走しちゃうこともある。これも一種の大胆さだよ」