2015年02月22日
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現状のプログラム開発を斬る・これじゃいかんと痛感したのだ

Written By: 川俣 晶連絡先

「現状のこれはダメだ。痛感した。ダメだダメだ」

「何がダメなんだよ」

「2010年代前半のプログラム開発の主眼はスマホ対応にあったと言える」

「なぜスマホなんだい?」

「ユーザーが持っているからさ」

「それだけか」

「それが最も重要だ。誰も使わないデバイスに向けて作っても意味は無い」

「それで?」

「だが、それだけではダメだということに気づいてしまった」

「どこがダメなんだよ」

「作った本人が満足できないものしか作れない。本人が満足していないものを、更に他人が使ってくれると思うかい?」

「それはどういう意味だい?」

「ぶっちゃけ、スマホの性能が低すぎるからだ。性能が低いから本格的にパンチ力のあるプログラムを書いてもそれだけの中身を実行できない。要するに、我々はマシンパワーを大幅に奪われているのだ」

「なるほど。目の前のWindows PCだけを相手にしていれば、そんな問題は無いわけだね」

「そうだな」

「では、スマホは完全に捨ててしまうのか?」

「そうも行かない。スマホでお手軽に試せる機能性は必要だ。手軽さが無いとみんなどこかに行ってしまう。ネットは安っぽい娯楽で一杯だ」

「じゃあどうするんだ」

「ANGFWebPlayer4を開発していて分かったことだが、限定的な内容であればWebでもデスクトップでも使えるプログラムを作るのはそれほど難しくない」

Web版開発中スクリーンショット §

Web版

デスクトップ版開発中スクリーンショット §

デスクトップ版

「あ、ちなみに違うのはプレイヤーソフトだけで、実行しているモジュールは1本のDLLだからね。タイトル本体のバイナリーは1本」

「ゲーム専用?」

「そういうことはない。現に、同じ技術で今書きたいのは、Net Picture Galleryの書き直しだからね」

「できれば画期的に思えるが」

「フレームワークを汎用ライブラリ化して無償で公開しても良いが、そのための資金提供は歓迎する。どんどん公開で実行するよ」

「それで、狙い目は何なんだい?」

「【お試し】あるいは【小規模の利用】はWebでもいいんだよ。それほどのパワーは要求されない。スマホでもオッケー。でも自分はそのレベルでは満足できない。大量のデータをぶち込んで、ローカルでガンガン動かす。ネットワークの通信オーバーヘッドがともかくうざいんだよ、データ量が増えるとね」

「ポイントはデータ量か」

「そう。少ないうちはWebでもいい」

「それで、データ量が少ないWebでの利用と、データ量が多いデスクトップでの利用を1本のソースでも実現しようと」

「That's right。それができれば良いと思うよ」

「じゃあ、もしもスマホで性能の限界に突き当たった利用者には?」

「安いWindowsタブ買ってローカルで動かして、と言えばいいだけの話。それだけで性能は破格に跳ね上がる」

「iPadじゃダメなの?」

「iPad/Android対応を追加するのは難しくないので、やるという人がいればそれでいい話だ。名乗り出てくれ。ただ、自分はやらない。それだけだ」

「それは、無価値だからやらない、という主張?」

「そうじゃないよ。価値はあると思うよ。ただ、自分の得意分野では無いのでやらないだけだ。自分自身へのメリットも無いしね」

「技術は無いが支援したい人は?」

「金を出せば良いと思うよ。金さえあれば、どんどん業者に依頼してコードを書かせることができる。そのための募金システムは準備中だ」

「でもさ。業者に依頼するとなると金額の桁はどうなるんだ?」

「まあ、100円や200円でコードは書いてくれないよな」

「じゃあ、思い切ってワンコイン500円で」

「無理」