2015年03月09日
川俣晶の縁側物欲博物録 total 2588 count

さらばIS12T。iijmioオンリーの始まり

Written By: 川俣 晶連絡先

「というわけで、ついさっきauのIS12Tを解約してきた」

「なぜ今?」

「Lumia+iijmioで行けるという目処が立ったので」

「なぜLumia買うまでIS12Tで引っ張れたの?」

「そこは逆で、2台目のIS12Tが終わったら買い換えるつもりだったのだ。1台目のIS12Tは割とあっさり逝ってしまった。2台目もすぐだろうと思ったら、非常に長く粘った」

「当たり外れの問題だね」

「買い換えようと身構えていたらこんな結末なので予想外」

「それで不自由はなかったのかい?」

「実はあまりなかった。スマホの利用は非常に限定的な人なのだ」

「ふーん」

「問題はその先」

「何が問題なんだよ」

「現在LumiaにはWindows 10 Technical Previewが入っているので、動作保証されない」

「おかしかったことはある?」

「いくつか些細な問題はあるが、致命傷は無い感じかな。ただ、1回だけハングアップを経験した。でも1回限りなので、それっきりだ」

IS12Tの思い出 §

「何か思い出を語れよ」

「auがIS12Tを売り出したときには、それはそれは大々的にアピールしたものだよ。それを信じてIS12Tを即座に【高い金を払って】買ったユーザーは馬鹿を見たな。まるで最初から何も無かったかのように続きが何も無かった」

「悪い思い出ばかりだね。何か良い思い出は何も無いのかよ」

「スマホで使える地図アプリを作ろうと思って、Plotier002というのを作ったらWP7のWebブラウザで操作できなくてがっかりした」

「だから良い思い出だよ」

「IS12Tは内蔵カメラがね、イマイチだった。画素数は多いが、全体を均一に撮れるわけではなく、周辺は劣った画質になっていた」

「良い思い出だって」

「そうだな。音楽プレイヤーとしての機能はそこそこあった。FMラジオ機能もあった。もともと音楽プレイヤー出身のiPhone対抗の機能だろうな」

「やっと良い思い出が出た」

「でもそれを使うとすぐバッテリが上がるので、使わないことにした。いい気になって使った後でスマホを見たら既にバッテリ切れ」

「それも悪い思い出かよ!」

「ああ、あるある。良い思い出もあるぞ」

「どんな思い出?」

「スマホの営業マンに絡まれたときは、【Windows Phoneなら考えます】って言えばすぐ撃退できた」

「IS12T関係ねえ!」

「とりあえず、どこでも地図がすぐ見られたので、そういう意味で良かったと思うよ。写真もすぐ撮れたし」

「他に何か無いのかよ」

「解約前に、溜まったポイントで16GBのマイクロSDHCカードがもらえた」

Lumianの感想 §

「Lumiaの感想も語れよ」

「解約したんで、IS12Tに付いていたクリップストラップをLumiaに付けようとしたら、ストラップの穴が無い」

「おいおい。ステキな感想を語れよ」

「そうだな。Lumia 636を買った理由は単にExpansysで安くて世代の新しそうなWP8.1スマホを探しただけなんだ」

「スマホをあまり使わない男だから安い機種で良いってことだね」

「そうしたら、その直後にWindows Phone 10のプレビュー版の発表。こんな安い機種は後回しかと思ったら対応機種にあった」

「安い機種から対応しているのだね」

「そのあと、紆余曲折はあったものの、手元で元気に動いている。これはラッキーだった」

「このあとどうするの?」

「まだ何も決めてないよ」

「ストラップの穴を開ける?」

「難しいな。中を見たが、ゆとりがほとんど無い」

全般的なスマホの感想 §

「スマホ全般にはどう思う?」

「結局、スマホというのは、クリエィティブな用途にはあまり使えない。現場でメモを取る程度。本格的なデータ処理には使えない」

「でも、それなりにいろいろなアプリがあるじゃないか」

「それはね。処理をサーバに投げているから可能なんだよ」

「なんてこった!」

「昔一時期はやったネットワークコンピュータってあったじゃないか。いろいろなデータをサーバから取得して動作する安いダム端末的なもの。アレと似ているよ。非力なので、すぐサーバに依存する」

「依存して平気なの?」

「スマホは圏外では無い限りいつでもデータ通信可能だからな」

「結局本質はなに?」

「パソコンは、コンピューティングパワーの民主的な解放をもたらした。自分の買ったマシンのパワーは全て自分の裁量で使えた。ところが、それが気にくわない人達がいる。彼らはあくまで利用者を奴隷にしたい。自分が王様になりたいわけだ」

「自分が管理する大きなマシンの資源を貸し与えようとするわけだね」

「そう。彼らはパソコンの悪口を言い、マイクロソフトの悪口を言い、コンピューティングパワーの民主的な解放を否定する。マシンを自分で管理しなくて良いから楽でしょう?と人々を説得するが、その甘言の裏にあるのは利用者の奴隷化だ」

「パソコンなら普通にできたことがスマホではできないってことだね」

「パソコンだともう無くなってしまった会社のソフトが動いている場合も珍しくないが、消えてしまったサーバに依存するアプリは絶対に動かない」

「なんで奴隷化というのだい?」

「スマホというのはタッチ操作を切り離せないが、タッチ操作は精度が低い。大ざっぱなメニュー選択ぐらいにしか使えない。逆にいえば、メニュー選択ぐらいユーザーに許さないという思想なのだ」

「ユーザーに自分の意見を持たせず、自分達が提供する範囲内の何かを選ぶだけに留めておきたいわけだね」

「そう。利用者の創造性は許さない。そういう思想があってのスマホブームだろう」