「なんで今更謎が追加されるんだよ!」
「まあまあ。話を聞こう」
「まず、グロデーズの形状が印象に残っていない理由を探るべく、DVDを見てみたのだ」
「それで?」
「分かったことは2つ」
- 攻撃が単調でしょぼい。艦橋に直撃しているのに、第1艦橋のスタッフは椅子から転げるぐらい
- 背景が宇宙で暗いのに黒いので、ほとんど形状が見えない
「とてもヤマトを沈められる敵に見えないのだね」
「そう。そして色で負けている。完全な配色ミス。暗い宇宙に沈んでしまう色使いは、暗黒星団メカ全般に言える問題。透過光で窓が光ればそれなりに見えるのだけどね。そういう手間があまり使われていない」
「なるほど。でも印刷媒体では?」
「実は探してみたが、ほとんど見つからなかった」
「えー」
「パーフェクトマニュアル2の全景画像はおそらく説明図であって、実際の映画の1コマではない感じ」
「なるほど。でもそれは謎解明であって、新たなる謎ではないよね?」
「そうだ」
新しい謎 §
「WikiPediaを見ると【原案での艦名は「グロス・アクアリアン」であった。また、艦の上下は逆であった。しかし、逆さまであることを除けば、松本原案と板橋の決定稿とはデザイン的には全く同一である。】と書いてある。典拠は【「ファイナルデラックス版 ヤマトよ永遠に」のP207】と書いてあるが持っていない」
「それで?」
「でもパーフェクトマニュアル2を見ると、松本ラフと板橋決定稿の向きは同じに掲載されている」
「君はどう見る?」
「デザインの描き方からして、逆さまではないようにも思える。つまり、ラフと決定稿の向きは同じ」
「結局どういうことなんだい?」
「グロデーズのデザインに関しては、まずどちらが正しい上なのか。松本さんが考える上はとちらなのか。板橋さんの考える上はどちらなのか。【「ファイナルデラックス版 ヤマトよ永遠に」のP207】の情報は誰の情報なのか。その人はどう考えていたのか。等々の問題が噴出してきた」
「君の結論は?」
「原本が見たいよ」
オマケ §
「そもそも、イメージのモチーフは何か。WikiPediaには芋虫のような形と書いてあるが、松本さんの昆虫好きを考えればあり得る。しかし、アメリカのディーゼル機関車っぽいという印象も、その後の銀河鉄道の展開を考えると外していないような気もする」
「つまり謎だね」
「まあ、そういうことだ」