2015年04月16日
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三百字小説『殺人集団メンマ団』

Written By: 遠野秋彦連絡先

 メンマ団は殺人集団だった。

 殺人メンマを食べさせて毒殺というのが彼らの得意技だった。

 ところがあるとき、メンマが好きではない男を殺す依頼が来た。

 こうなったらメンマしか食べるものがないという状況を作るしかない。

 人家も無い場所に呼び出し、ラーメン屋が1軒あるだけ。しかも、それはメンマラーメンしか出さないこだわりの店。

 こうなったら、もうメンマラーメンしか食べるしか食べるものがない。

 ついに男はラーメン屋に入った。

 これでも殺したも同然だ。

 男は、メニューを見て愚痴を言った。

 「えー、メンマラーメンしか無いの?」

 「うちの自慢の逸品でさあ」

 「分かった。それでいいよ。メンマラーメン、メンマ抜きで」

(遠野秋彦・作 ©2015 TOHNO, Akihiko)

遠野秋彦